「失敗した時、『気にするな』って言われるけど…気にしてしまう私は、この仕事に向いてないんでしょうか?」
新人の頃の私は、ずっとそう思っていました。
そんな私も気づけば現役15年。「ああ、やってしまった…」という瞬間に何度も出会いました。
でも、これまでの経験からわかったことがあります。
失敗は、働いている人にしか起きない。
そして、失敗した時にこそ持ってほしい”あるマインド”が、支援員としての成長につながるということです。
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新人時代の失敗|送迎車をガードレールにこすった日
新人の頃、ハイエースタイプの送迎車を運転していた私は、曲がり角でガードレールに車体をこすってしまいました。
幸い、ご利用者さんに怪我はありませんでしたが、「やってしまった!」と頭が真っ白になりました。
それから修理に入るまでの数日間、傷のついた送迎車を見るたびに、「あの時もっと気をつけていれば」という気持ちになりました。
「自分のミスでいろいろな人に迷惑をかけてしまった」と自分を責める気持ちも強く、正直、何をしていても頭から離れませんでした。
数年前の失敗|車椅子がぬかるみにハマった
経験を積んだ今でも、失敗はゼロにはなりません。
ある雨上がりの日、ご利用者さんの車椅子を押していた私は、
ぬかるみで前輪を取られ、大きくバランスを崩してしまいました。
車椅子は転倒。咄嗟にご利用者さんを抱きとめることができたものの、体が滑り落ちてしまいました。
ご利用者さんが怪我をしないように立ち回れたことは事実なんですが、「車椅子の操作に慢心があったのではないか」という思いが頭から離れませんでした。
「慣れた道だから大丈夫」と思っていた自分を悔やみ、深く反省しました。
失敗した時こそ持ちたいマインド
働き始めたころの私は、失敗するとその時のことばかり考えていました。
それではいけないと思い「気にしないようにしよう」と思えば思うほど、余計に気になってしまうという悪循環に陥っていたんです。
その事に気づいた私は、「失敗を気にしてもいいから、普段の仕事はしっかりやろう」と思うようになりました。
これらの経験を通して気づいたのは、
「気にするな」というアドバイスは、落ち込んでいる人には届きにくいということです。
だから私は、同じように失敗して落ち込んでいる同僚には、
こう伝えるようにしています。
「気にするなっていうのは無理ですよね。
気になってもいいから、普段の業務はいつもより集中しましょう。」
失敗そのものはなかったことにはなりませんが、捉える枠組みを変えることで、少しでも気持ちが楽になればという思いでアドバイスしています。
捉える枠組みを変えることを”リフレーミング”と言います。興味がある人はこちらの記事を読んでみてください👇️
まとめ
失敗は、行動しているからこそ起こるものです。「失敗しない人」を目指すより、失敗した後にどう立て直すかが大切。
気になっても大丈夫なんです。
その気持ちごと抱えて、目の前の支援に集中することが、利用者さんの安全と信頼を守ります。
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勤続15年、生活介護事業所で働く現役の生活支援員です。ケアマネージャー、介護福祉士、小学校の教員免許などを持っています。
ご利用者さんの悩みを言語化したり、わかりやすい言い換えに自身があり、ご利用者さんからは「説明がわかりやすい」「例え話が上手」という評価を頂いています。
ABA(応用行動分析学)をベースにしたアプローチが得意で、「どのように環境を整えていくか」を入口に支援を組み立てています。ABAについては、こちらのサイトが非常にわかりやすいのでおすすめです👇️
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