生活支援員のみなさん。
「新しく来られたご利用者さんと、うまく話せるかな?」と、会話のきっかけづくりに悩んでいませんか?
- 会話の入り口が見つからない
- 緊張している様子のご利用者さんに、何を話せばいいかわからない
- お互いに笑顔になれる“つかみネタ”が欲しい
そんな時に活躍してくれるのが、「ご利用者さんの答えが全部正解になるクイズ」です。
今回は、現場で筆者が実際に使っている“鉄板ネタ”を3つご紹介。アイスブレイクだけでなく、ご利用者さんの自信づけにもつながるクイズです。
【ご利用者さんの悩みの言語化が得意な私のプロフィールはこちら】
クイズ①:買い物クイズ【意表をついて笑顔を引き出す】

「算数の問題です」と前置きしてから出題するのがポイント。
例えばこんなふうに始めます。


この“ズレ”が笑いを生むポイント。
計算を予想していたご利用者さんが、「えっ、味!?」と驚いて笑ってくれたり、周囲もつられて和やかに。
✔アレンジのコツ
- 答えに困りそうな方には、「アメは好きですか?」「レジ袋いりますか?」などYes/Noで答えられる質問に変更OK。
- 問題文に「〇〇円のアメを1つ買いました」を入れておけば、あとは自由に展開できます。
クイズ②:バス停の乗り降りクイズ【想像の世界で会話を広げる】

こちらも人気のクイズ。


「最初にアナタはバスの運転手さんです」と伝えるのがポイントです。
そのうえで、あえて「これは乗り降りの問題だな」と思わせておいて、「え? 名前?」と来る。この意外性で場が和みます。
たとえばこんなパターンも
- 「あなたの好きな食べ物は?」
- 「ここはどこでしょう?」(施設名が正解)
- 「今日の朝ごはんはなんでしたか?」
自分のことなら答えやすいという方に特におすすめです。
周囲も巻き込んで、笑顔の連鎖が広がるのが魅力です。
クイズ③:10回言うクイズ【「引っかかってOK」の安心感】

「ピザ、ピザ、ピザ…」と10回繰り返してもらった後に「ひざを指差してください」とひっかけるタイプの、いわゆる“定番ネタ”。


クイズというより軽い遊びですが、「不正解がない」というのがポイント。
特に初対面で緊張している方や、「間違えるのが不安」なご利用者さんにぴったりです。
✔ポイント
- クイズに見せかけた“会話のネタ”なので、スベることもあります(笑)
- でも、「言うだけ!?」「それだけ!?」と返ってくるツッコミから会話が生まれることも!
「全部正解」だからこそ、自信が生まれる

このクイズたちの魅力は、「全ての答えが正解になる」という安心感。
ご利用者さんが“成功体験”を積み重ねることで、自信につながっていきます。
- 緊張していた方が、少しずつ笑顔を見せてくれる
- 「また話してみようかな」という気持ちが芽生える
- 周囲との距離も、ぐっと縮まる
短時間でも実施できるので、日中活動の合間やスキマ時間にも活用しやすいですよ。
クイズをするときに忘れたくないこと
最後に、大切なことをひとつだけ。
「相手は年齢相応の大人である」という尊敬の気持ちを忘れないこと。
冗談っぽく話しかけるとしても、子ども扱いにならないように気をつけましょう。
そのうえで、“楽しさ”を一緒に共有できるような空気づくりを心がけると、会話は自然に広がっていきます。
まとめ|会話のきっかけは、あなたの「ひと工夫」から
- 意表を突いたクイズは、緊張をほぐすアイスブレイクに最適
- 全部正解のクイズは、ご利用者さんの成功体験にもつながる
- クイズを通して、笑顔と会話が自然に広がる場づくりを
あなたの現場でも、ぜひ“クイズの魔法”を使ってみてください。
きっと、素敵な会話が生まれるきっかけになるはずです。
そして、もし「うまく言葉えらびができているかな…?」と感じたときには、こんな視点も役立つかもしれません。
ポジティブに伝えようとする気持ちを、より“届く言葉”にするヒントがあります。
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🙋この記事を書いている私について
勤続15年、生活介護事業所で働く現役の生活支援員です。ケアマネージャー、介護福祉士、小学校の教員免許などを持っています。
ご利用者さんの悩みを言語化したり、わかりやすい言い換えに自身があり、ご利用者さんからは「説明がわかりやすい」「例え話が上手」という評価を頂いています。
ABA(応用行動分析学)をベースにしたアプローチが得意で、「どのように環境を整えていくか」を入口に支援を組み立てています。ABAについては、こちらのサイトが非常にわかりやすいのでおすすめです👇️
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