【まなレク】「倒語(とうご)」でご利用者さんの“言葉”をふやそう!

まなレク:実践

「学びは生きる力になる」をテーマに、生活介護事業所でのまなレク(学び×レクリエーション)を実践している私が、今回は「倒語(とうご)」を使った参加型の言葉あそびをご紹介します。

「倒語って、むずかしそうじゃない?」

そんな心配はご無用です! 今回の活動では、倒語の意味を知らないご利用者さんも自然と参加できる工夫を盛り込んでいます。講師や支援員が主導するのではなく、ご利用者さんが言葉を出して、考えて、気づくことができる流れです。


倒語(とうご)って何?

たとえば「いか」を反対から読むと「かい」。このように、反対から読むと別の意味になる言葉を「倒語」と呼びます。

ちなみに「いかとかい」のように、反対から読んでも意味が通るものは「回文(かいぶん)」です。

詳しく知りたい方はこちらもどうぞ:


まなレクの流れ

1. 導入(準備運動)

まずは「2文字の言葉を挙げてください」と切り出します。出た言葉はその場でホワイトボードに書き出し、15〜20個ほどを目指しましょう。

そこから「この中に、反対から読むと別の意味になる言葉はありますか?」と問いかけてみます。

言葉が見つからない場合は、一つずつ読み上げながら確認するのもOK。ここで「倒語ってこういうことか!」と気づいてもらえれば、大成功です。

2. 発展(考える時間)

倒語になりそうな言葉が見つかったら、3文字、4文字と増やしていきましょう。ただし、長くなると難易度が一気に上がるので「難しさを楽しむ」くらいの気持ちで進めると◎。

注意点として、「はは」「ちち」のように反対から読んでも同じ言葉は回文になります。「別の意味になるものが倒語」だと整理できるとよいですね。

これらはホワイトボードの隅に残しておいて、「回文をテーマにした”まなレク”」への伏線にするのもおすすめです。これで1テーマできるので、ネタ切れ対策にも役立ちますよ。

3. おしまいに(まとめ)

最後は、ご利用者さんから出なかった5文字以上の倒語を紹介して締めくくりましょう。支援者側でいくつか準備しておくとスムーズです。

例:

  • よいしれうらなうなかよいあのこ(酔いしれ占う 仲良いあの子)
  • このあいよかなうならうれしいよ(この愛よ 叶うなら 嬉しいよ)

この活動の魅力は?

  • ご利用者さん主体で進められる
  • 言葉が増えるきっかけになる
  • ご利用者さんの「気づき」が多い

単語を一つ出すだけで、それが「別の意味の言葉になる」という発見につながります。個別支援計画に「言葉をふやしたい」というニーズがあるご利用者さんがいたとしたら、ドンピシャの活動ではないでしょうか。


まとめ

  • 倒語は、ご利用者さんが主体的に取り組める
  • サポート次第で、どのご利用者さんにも参加しやすい活動になる
  • 複数回やっても飽きにくい(ネタ切れへの対策になる)

ご利用者さんの「わかった!」「いいね!」「なぜ?」を引き出す倒語レク、ぜひあなたの現場でも試してみてください!

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