生活介護事業所で「まなレク講座」をするなら?おすすめジャンルとその理由

まなレク:準備

ご利用者さんの「学びたい」を支える、まなレクのすすめ

まなレクとは、“学び”の要素を取り入れたレクリエーションの造語です。
学びは生きる力になるをテーマに、ちょっと知的な時間づくりを目指しています。

生活介護事業所における日中活動は、年々その重要性を増しています。私自身も、現場で「学び」に対するご利用者さんの関心の高さを日々実感しています。

とはいえ…

  • 新人職員でもできるテーマってある?
  • ご利用者さんが楽しめるジャンルって何?
  • メリット・デメリットも事前に知っておきたい…

そんな支援員さんの声にお応えして、今回は実際に私が担当している中でも「特に始めやすく、人気も高い」まなレクのジャンルをご紹介します。

この記事はこんな方におすすめ!

  • 日中活動を担当している職員さん
  • 1対複数の関わりに自信がある支援員さん
  • 特色ある事業所づくりに関心のある管理者さん

「学び」は生きる力になる

長年、現場でまなレクを行ってきて思うのは、ご利用者さんが「わかった!」と笑顔を見せてくれる瞬間の尊さです。

行動範囲が限られたり、サポート情報が少なかったり。障害のある方が“経験”を積みにくい現実は確かにあります。でも、「知ることが楽しい」「学ぶことに自信がつく」――そんな積み重ねが、自分らしく生きる力になります。


まなレクにおすすめの「〇〇系」講座2選

私はこれまで約10種類のまなレクを担当してきました。その中でも特におすすめしたいジャンルが、以下の2つです。

  • 国語(ことば)系
  • 算数系

どちらも「取り組みやすさ」と「応用のしやすさ」が魅力。それぞれの特徴を、メリットとデメリットを交えて紹介していきます。


国語(ことば)系講座

✅メリット

  1. 年中行事を題材にできる
     例:七夕の由来、日本と世界の星祭りの比較など
  2. 他ジャンルへの発展がしやすい
     例:年賀状→手紙の歴史→日本史・世界史へ
  3. 個別支援計画との連動がしやすい
     例:語彙を増やすゲーム→「気持ちを言葉にする」支援へ

⚠デメリット

  • 学校っぽさが苦手な方にはハードルが高い
     →「名前を変える」「まずは見学から」の工夫で対応可能
  • ある程度の事前準備が必要
     →「分からないことは一緒に調べる」もアリ
  • ホワイトボードがほぼ必須
     →小さなボードを複数用意するなどで代用可能

算数系講座

✅メリット

  1. 日常生活に直結しやすい
     例:時計の読み方、お金の使い方、「半分」や「3等分」の概念
  2. 「なぜ?」から入れる
     例:「1×0=0なのはなぜ?」「奇数・偶数って何?」
  3. 結果を“見える化”しやすい
     例:折り紙の重さを測る、素数を見つける、図形を切り分ける

※デメリットは国語系と共通のため省略


まとめ|「難しい」より「楽しい」から始めよう

国語・算数というと、どうしても「学校っぽさ」や「教える側の負担」が気になるかもしれません。でも、大切なのは「どうすれば楽しく学んでもらえるか」という視点です。

  • 講座時間は15分程度でもOK
  • 複数の職員でチームを組んでもOK
  • 完璧じゃなくてOK、一緒に調べていけばいい

ご利用者さんが「わかった!」「もっと知りたい!」と目を輝かせる瞬間は、まなレクならではの喜びです。あなたの支援が、学びの第一歩になりますように。

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