「学び」は生きる力になる!をテーマに、生活介護事業所の日中活動で生涯学習講座をおすすめしている私が、今回は「倒語(とうご)」を使った講座をご紹介します
「倒語の仕組みが理解できていないと難しいのでは?」
いえいえ、今回は「倒語とは何か」を知らない状態からでもスタートできる講座の流れをご用意しました。完全にご利用者さんが主体で進行する、参加型の講座です。
この記事は、
・「言葉を増やしたい」というニーズに応えたい生活支援員さん
・日中活動担当の生活支援員さん
・生涯学習講座を導入したい管理者さん
におすすめです。
倒語とは
「いか」を反対から読むと「かい」になるように、「反対から読むと意味が変わる言葉」の事です。「いかとかい」のように、反対から読んでも同じ読み方になる文章を「回文(かいぶん)」と言います。
詳しく知りたい方は、下記のサイトさんを参照してみて下さい。
【外部リンク】⇒『【倒語】面白い!反対から読むと別のモノになる言葉!まとめ55選!』:nazo2.net
【外部リンク】⇒『反対から読むと違う意味になる『倒語・逆さ言葉』一覧』:KOTONOHA ウェブ
講座としての流れ
今回は、「生涯学習講座として取り上げる」という私ならではの視点で、倒語を楽しみながら言葉を増やすという方法をご紹介します。
導入
導入部分では、「2文字の言葉を挙げて下さい」というところから始めます。出た答えはその都度ホワイトボードに書いていき、できれば15〜20個くらい挙げてみて下さい。
そして、「この中に、反対から読むと別な言葉に変わるものはありますか?」と問いかけます。
ストレートで答えるのが難しい場合は、1つ1つ確認していく方法でも大丈夫です。ここで、「反対から読むと、別な意味になる言葉がある」ということに気づいてもらえたら、この講座は成功したと言っても言い過ぎではありません。
発展
2文字の言葉の中から、「反対から読むと別な意味になる言葉」を探したら、内容を発展させていきます。
この時の注意点として、「はは」や「ちち」は反対から読んでも意味が通るが、別な言葉にはなっていないものを、いかに上手く軌道修正するかがポイントです。
細かい仕組みを考えることが苦手なご利用者さんにとっては、「別な意味になる言葉」という部分が難しく感じてしまう場合があります。
わからないまま次に進んでしまうと、講座そのものから気持ちが離れてしまう恐れもあるため、「はは」や「ちち」などが出た場合は、ホワイトボードの隅に書いておき、「回文」をテーマにした講座の伏線として利用するという高等テクニックもあります。
3文字、4文字と増やしていきますが、おそらく4文字くらいから難易度が跳ね上がります。無理に正解を出そうとせず、「難しさを楽しむ」というスタンスで進行すると良いでしょう。
おしまいに
5文字以上の倒語に関しては、主催者側で用意しておき、最後に発表する形を取ると、講座として締めくくった感じが出ます。
参考までに9文字以上の倒語の一覧を掲載されているページをご紹介します。先ほどもリンクを貼らせていただいた「nazo2.net」さんのサイトです。
「よいしれうらなうなかよいあのこ」(酔いしれ占う 仲良いあの子)
「このあいよかなうならうれしいよ」(この愛よ 叶うなら 嬉しいよ)
15文字の倒語、その素晴らしさに脱帽です。
【外部リンク】⇒『ホントに偶然か!?9文字以上の倒語!』:nazo2.net
この講座のポイント
ご利用者さんが主体になって、言葉を出すことができるのが何よりの強みです。そこから、「反対から読むと別な意味になる言葉」を探すという流れを作ることで、最後までご利用者さん主体で進めることができます。
1つの単語から2つの言葉を覚えるきっかけができるので、持っている言葉を増やしたいというニーズに応えやすいテーマでもあります。
まとめ
今回は、「反対から読むと別な意味になる言葉」である、倒語をテーマにした生涯学習講座の流れをご紹介しました。
- ご利用者さん主体で進行できる方法がある
- 言葉を増やしたいというニーズに応えやすい
- 10文字以上の倒語もある!
言葉を増やすという目的もありますが、単純に「言葉遊びを楽しめる」という側面も大きいです。ご利用者さんに楽しい時間を過ごしてもらう1つの方法として、活用してみてはいかがでしょうか?
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