次の活動までの15分を『学び』でつなぐ! 〇〇を使ったミニ生涯学習

ミニ生涯学習講座で15分のスキマ時間をつなぐ 生涯学習

生活介護事業所で働いていると、「次の活動までの15分を何とかつなぎたい…」と感じることはありませんか? 

  • 準備が必要なレクリエーションでつなぐには時間が短い
  • 何もせずに待つことが苦手なご利用者さんが多い
  • 次の活動を早めるわけにはいかない

ある程度の集団生活だからこそ、活動の時間や場所が決められている場合があります。そこで今回は、「学び」は生きる力になるをテーマに、生涯学習講座を主催する私が10分からできるミニ生涯学習講座をご紹介します。

この記事は、

・待つことが苦手なご利用者さんが多い施設の職員さん

・生涯学習講座の可能性を知りたい人

・生涯学習講座を担当している生活支援員さん

におすすめです。

ミニ生涯学習講座に必須のアイテム

施設に1つ常備してほしい

私が使っているのは『国語辞典』です。担当者の私物を使うのではなく、思いついた時に誰でも実施できるように、施設の備品として用意しておくのがオススメです。

用意するものは特にありませんが、ホワイトボードが1つあれば格段にやりやすくなります。A4サイズくらいで持ち運べるものでも充分対応できますので、100円ショップなどで用意すると良いです。

⇒【関連記事】『生活介護事業所の行事と、100円ショップが相性抜群の理由』

これは何のことでしょうかクイズ

調べるだけが辞書の使い方じゃない!

国語辞典は、言葉から意味を調べるものですが、これを逆にすると面白いクイズができます。

例えば、Weblio国語辞典で『えんぴつ』を調べてみます。

木の軸に、黒鉛の粉末と粘土を混ぜ高熱で焼き固めた芯(しん)を入れたもの。1565年に英国で考案。江戸初期にオランダから幕府に献上され、商品として輸入されたのは明治10年(1877)前後。

Weblio国語辞典より引用

これがそのまま『木の軸に、黒鉛の粉末と粘土を混ぜ高熱で焼き固めた芯(しん)を入れたもの、とは何でしょう?』というクイズになります。

問題の内容をおさらいするだけで、学びになるのもポイントが高いです。

正解をすることよりも、「とにかく思いついたことを発表する」事に重きを置くと、たくさんの意見が出て盛り上がります。

国語辞典でしりとりをしよう

「ん」が付いてもOKなしりとり

国語辞典があれば「一風変わったしりとり」ができます。

内容は簡単、ご利用者さんが答えてくれた単語を調べて、その意味を読みます。そして、その最後の言葉から次の言葉を考えます。

例えば、

【さむらい】①武士 ②公家に使え雑務を取ったもの ③[俗語]なかなかの人物 ⇒ 「つ」

【つり】①魚釣り ②釣り銭 ⇒「ん」が付いたのでアウト! 

みたいな感じです。

ベーシックなしりとりでは、「うどん」や「ラーメン」など、「ん」で終わる単語は使えませんが、このルールであれば使える場合があります。

ご利用者さんの選ぶ言葉ではなく、国語辞典に結果が委ねられるのが特徴です。「言葉を知っているから有利というわけではない」という意味で、公平な勝負ができるのが面白い点です。

エクストラルールとして、「辞書に載っていなかった場合もアウト」とするルールを追加するのも面白いですよ。実際に私が実施しているときにも、あえて「ん」で終わる言葉しばりで楽しむご利用者さんがいます。

同音異義語集め(難易度やや高め)

ハマる人には、とことんハマる!

「同じ音で、意味の違う言葉がある」ということを体験してもらうのにピッタリの講座です。ゲーム的な要素を加えれば、幅広くアレンジできるのもポイントが高いです。

「ようせい」という言葉を調べると

  • 要請
  • 養成
  • 陽性
  • 妖精
  • 幼生

など、同音異義語がある場合があります。ご利用者さんに単語を言ってもらい、辞書で調べて「出てきた同音異義語の数」だけポイントを獲得します。ちなみに、この場合は5ポイント獲得となります。

シンプルですが、「え? こんな言葉もあるの?」という発見があり、学びとしての要素が大きいのが特徴です。

ただし、ご利用者さんの知識量によって、結果に差が出やすいのがデメリットと言わざるを得ないかもしれません。

その場合は、個人戦ではなくチーム戦にしたり、「〇〇ポイント以上取ったらクリア」という全員協力型のルールを導入するなどの方法で対応できます。

まとめ

今回は、次の活動までの15分を『学び』でつなぐ! 〇〇を使ったミニ生涯学習というテーマで、国語辞典を使ったミニ生涯学習講座を3つご紹介しました。

  • 待つことが苦手なご利用者さんに対応できる可能性がある
  • 国語辞典は「次の活動までの15分」をつなげる優秀なアイテム
  • 難易度が高い場合はルールを工夫してみる

冒頭でも書きましたが、生活介護事業所はある程度の集団生活の場です。だからこそ、全体の予定として活動の時間が動かせない場合があります。個別対応ができるケースばかりではないため、「この15分を何とかしたい」という状況は思った以上に遭遇しやすいと言えます。

ただ次の活動を待つのではなく、「じゃあ〇〇をしましょうか」というネタを1つ持っておくだけで、自分の支援の幅が大きく広がります。

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