「まなレク」とは、「まなび×レクリエーション」を組み合わせたオリジナルの造語です。
私は生活介護事業所で10年以上、「学びは生きる力になる」をテーマに、日々の活動の中に「学び」を自然に取り入れる実践を続けてきました。
今回紹介するのは、
✅ 「あと何日」
✅ 「あと何分」
をテーマにした算数系まなレクです。
算数と聞くと、難しい計算をしたり、
図形を使うようなイメージが先行してしまいがちですが、
今回のテーマは、計算が目的ではありません。
時間を視覚的に理解し、日常生活に活かす活動です。
まなレクの狙い
「あと何日」「あと何分」という概念、実は理解するのが難しいんです。
理由は3つ、
「時間は目に見えないから」
「”未来の固定”と”そこからの引き算”を同時に行うから」
「”今日”を含むのか含まないのかが曖昧」
現場でも、ご利用者さんに曜日の概念を伝えるのに、
難しさを感じている生活支援員さんも少なくないかもしれません。
今回のまなレクでは、
「時間を見える化する」ことが狙いです。
用意するもの
目安時間:15〜30分
※難易度や参加人数によって調整可能
カレンダーとアナログ時計があると、イメージが共有しやすいです。
その他にも、
・ホワイトボードとマーカー
・おはじきなど、数を数えやすいもの
など、「見える化」を手助けする道具が役立ちます。
カレンダーは、数字が見やすいものが使いやすいです。
導入
「今日は”あと何日”を数えてみましょう」
と切り出すのがポイントです。
施設の中で、何かイベントがあれば、
それを基準にするとイメージが共有しやすいですよ。
経験上、「目に見えないもの」を共有することに難しさを感じています。
無理に前提を揃えようとせず、
その都度説明していくかたちでも大丈夫ですよ。
進め方
①「今日」と「未来の予定」に印をつける
②一緒に数えてみる
基本はこの流れでOKです。
つまずきやすいポイントと対策
✅ 今日を1日に入れるか混乱してしまう
→「今日は”ゼロ”と数える」と伝える
✅ 数字が飛んでしまう
→ 4〜5日くらいの、数えやすい数字から始める
✅ 正解にこだわってしまう
→「数えられなくても大丈夫」であることを伝える
「あと何分」バージョン
ご利用者さんの顔ぶれにもよりますが、
「あと何分」に挑戦することもできます。
カレンダーよりも、数字の感覚を共有するのが難しいので、
アナログ時計の針を動かしながら数えるのがおすすめです。
長針と短針の区別が難しい場合は、
「ホワイトボードに短針だけを書く」
「デジタル時計で数えてみる」
などの工夫が有効かもしれません
ご利用者さんのうれしい変化(実体験)
数字を数えることはできますが、「あと何日」を考えることが苦手だったAさん。
カレンダーに印をつけ、「日付けと日付けの間の線の上」におはじきを置き、
それを数えるようにしました。
動作にはサポートが必要ですが、「おはじきの数=あと何日」を、
目に見える形で共有することができるようになりました。
ご利用者さんの「数を数える事ができる」という、
強みを生かすことができたケースです。
終わり方|感想共有
このまなレクでは、「問いかけ」で締めくくるのがおすすめです。
シンプルに、どうでしたか?と聞くのが良いと思います。
そして、出てきた意見は全て肯定的に受け止めるのがコツです。
「できた」も、「できなかった」も、素敵な意見です。
まとめ
「あと何日?あと何分?」を学ぶ最大のメリットは、
時間を見える化する体験ができることです。
まなレクは、一緒に考える時間です。
最後はいつもの振り返り。
W・I・N(ウィン)ポイント
- W(わかった):”あと何日”を数えることができた
- I(いいね):色んな数え方があって楽しい
- N(なぜ):あと何年、何ヶ月も同じ仕組みで数えられる?
小さな「わかった」が、
その人の生活を少し安心なものにしていきます。
今日も、完璧でなくて大丈夫。
学びは、ゆっくり積み重なっていきます。



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