「まなレク」とは、「まなび×レクリエーション」を組み合わせたオリジナルの造語です。
私は生活介護事業所で10年以上、「学びは生きる力になる」をテーマに、日々の活動の中に「学び」を自然に取り入れる実践を続けてきました。
今回のまなレクは、
語呂合わせを使ってオリジナルの記念日を作る活動です。
「3月9日=サンキューの日」のように、
数字と言葉を結びつけながら楽しみます。
難しい学習ではありません。
今回は算数のカテゴリで取り上げていますが、
国語として楽しむこともできます。
まなレクの狙い
■ 支援現場でよくある困りごと
決してご利用者さん個人の能力の問題ではなく、
障害がある人にとって「経験の機会」は少なくなってしまいがちです。
その結果、語彙力が不足してしまうことも少なくありません。
支援者から、ご利用者さんに「伝えたくても伝わらない」
ご利用者さんから、支援者に、「伝えているのに届かない」
こんなもどかしい経験をしたことはありませんか?
■ 今回の活動で目指すこと
このまなレクでは、
・ご利用者さんの知っている言葉を増やす
・語呂合わせという制限に、自分の言葉を当てはめる
・「思い出す」ことで、記憶を刺激する
を目指していきます。
用意するもの
目安時間:15〜30分(さらに長い時間楽しむことも可能)
使用物品:ホワイトボードとマーカー
- ホワイトボードとマーカー
支援のポイント
カレンダーが合ったほうがわかりやすい場合は、
適宜用意して下さい。
導入
まずは、前提を揃えるために
「語呂合わせは知っていますか?」
と問いかけるところから始めてみましょう。
・5963⇒ごくろうさん
・4649⇒よろしく
・5589⇒高校野球
など、実際の例を出すとわかりやすい場合もあります。
声かけ例
「今日は、自分だけの記念日を作ってみましょう」
と展開していくスタイルが王道です。
最初はピンと来ない方も多いですが、
やっているうちに慣れてくることもあります。
現場では、
「語呂合わせ」という言葉自体が難しい場合もあります。
だからこそ、
「3月9日は”サンキューの日”」
「2月9日は”にくの日”」
など具体例から始めるのがおすすめです。
完璧に理解してもらう必要はありません。
楽しめれば十分成功です。
進め方
とにかく、思いついたものを挙げてもらい、
ホワイトボードに書いていきます。
慣れないうちは、この数字はこう読める、
というヒントを提示するとスムーズにいくかもしれません。
| 0 | れい、まる、ぜ、お、わ、ない |
| 1 | い、いち、ひ、ひと、わん |
| 2 | に、ふ、ふた、つ、つー |
| 3 | さ、さん、み |
| 4 | し、よ、よん、ふぉー、ほー |
| 5 | ご、こ、い、いつ |
| 6 | ろ、ろく、む |
| 7 | な、なな、しち |
| 8 | は、はち、や、ぱ、ば、えい |
| 9 | く、きゅう、こ、ここ |
一例ですが、私が使っているヒントを表にまとめておきます。
つまずきやすいポイントと対策
✅ 言葉の発想が難しい
→ 支援員がいくつか候補を提示する
✅ 間違えるのが怖いと思ってしまう
→ 「もし、59月63日があったら、”ご苦労さんの日”ですね」といった、全て正解にしてしまう柔軟な声かけをする
カレンダーにある数字、という制限が難しければ
「語呂合わせ大会」でもOKです。
途中から軌道修正しても大丈夫なので、
ご利用者さんが楽しめる形で進行してみてください。
応用・発展バージョン
記念日つながりで、
「いろいろな記念日を調べてみよう」
数字から発展して、
「数独を楽しんでみよう」
など、発展・応用が可能です。
ご利用者さんのうれしい変化(実体験)
自分から発言をするのが得意ではないご利用者さんが、
じっくりと考え、
ハッと閃いた表情になりました。
その後利用者さんに、
「何か思いつきましたか?」
と聞いたところ、
「🔵月🔵日は”〇〇(ご利用者さんの愛称)の日”」
と答えてくれました。
自分の記念日が見つかった瞬間に出会うことができました。
⑨ 終わり方|感想共有
活動の最後は、
「語呂合わせはどうでしたか?」
と問いかける、感想共有がおすすめです。
大切なのは、正解不正解を出すことではなく。
自分で考えた経験を共有することです。
まとめ
この活動の最大のメリットは、
ご利用者さんの言葉が増える可能性にアプローチできることです。
まなレクは、一方的に教える時間ではなく、
ご利用者さん自身が考える時間でもあります。
W・I・N振り返り
W(わかった):数字で言葉や記念日を作れることがわかった
I(いいね):他の人が作った記念日も素敵
N(なぜ):どんな言葉でも語呂合わせで表現できるの?
今日も、完璧でなくて大丈夫。学びは、ゆっくり積み重なっていきます。



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