生活介護の現場では、「今すぐ対応したい汚れ」が突然発生することが少なくありません。
その場しのぎで対応すると落ちにくくなってしまうケースもあるため、あらかじめ“よくある汚れの種類”と、それに合う洗剤を準備しておくことが大切です。
この記事では、生活支援員歴15年の経験から「現場で多い汚れ」を4つ取り上げ、それぞれに適した洗剤と時短につながる対応方法をまとめました。
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① 布製品の皮脂汚れ
▷ よくある場面
・タオルやぬいぐるみを持ち歩くご利用者さんがいる
・シーツが黄ばんできた
▷ 用意しておくと便利
重曹(弱アルカリ性)
皮脂汚れは油分が多く含まれているため、水だけでは落ちにくいのが特徴です。重曹を使うことで汚れを浮かせて落とします。
▷ 私の対応方法
- ぬるま湯を入れたバケツにタオルを入れる
- 重曹をスプーン1〜2杯溶かす
- 約30分つけ置きする
これだけでも、かなり汚れが軽減します。
② 血液汚れ
▷ よくある場面
・衣服やタオルに血がついてしまう
▷ 用意しておくと便利
中性洗剤(食器用洗剤でも可)
▷ 私の対応方法
血液汚れは冷水で落とすのが基本です。
温かいお湯を使うと血液中のタンパク質が固まり、かえって落ちにくくなります。
- 冷水で軽く押し洗い
- 中性洗剤をやさしくもみ込む
- 冷水ですすぐ
これだけで応急的には十分対応できます。
③ 油性ペン汚れ
▷ よくある場面
・机に油性ペンの跡がつく
・活動中、ご利用者さんの手などにインクがついてしまう
▷ 用意しておくと便利
- アルコール(机・備品用)
- 石鹸+ぬるま湯(手の汚れ用)
▷ 私の対応方法
・机:ティッシュにアルコールを含ませ、やさしく拭く
・手:石鹸で洗ったあと、ぬるま湯で流す
アルコールは強くこすると机の素材を傷めることがあるので、軽く拭き取る程度で十分です。
④ 鉛筆・色鉛筆の汚れ(机)
▷ よくある場面
・絵画を楽しむご利用者さんがいる
・レクリエーションの準備中
▷ 用意しておくと便利
消しゴム
鉛筆や色鉛筆は、油分ではなく“鉛筆の芯の粉”が机に付着している状態なので、消しゴムでこするのが最も効率的です。
▷ 私の対応方法
・大きめの消しゴムと小さい消しゴムを使い分ける
・消しかすクリーナーを用意
◆ まとめ:“事前準備”が、現場の時短につながる
生活介護の現場では、突発的な汚れへの対応力が求められます。
慌てずに対応するポイントは2つ。「よくある汚れの場面を知ること」と「あらかじめ洗剤を用意しておくこと」
- 皮脂 → 重曹
- 血液 → 中性洗剤
- 油性ペン → アルコール(机)/石鹸(手)
- 鉛筆 → 消しゴム
ご利用者さんの顔ぶれや、施設の活動によって、掃除の方法や必要な洗剤は大きく変わります。皆さんの現場のリアルに合う洗剤を揃えることで、支援の質がグッとアップします。
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現場歴15年の現役生活支援員で、介護福祉士の資格を持っています。
一人ひとりの話をじっくり聴くのが得意で、ご利掃除はご利用者さんのためだけではなく、私達自身の働きやすさにもつながると考え、様々な掃除のアイデアを実践しています。
現場の業務と同じくらい大切なのが、自分自身をいたわるセルフケア。”目指せ福祉マスター”では、仕事と暮らしのベストバランスを応援しています。








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