生活支援員の皆さん。
車いすを利用しているご利用者さんとの外出支援で、
エレベーターを利用した経験はありますか?
エレベーターは一見、安全に見える設備です。
ですが車いす支援の現場では、「乗り方」よりも、
“乗る前の準備”で安全が大きく変わる場所でもあります。
これは、私自身の失敗談なのですが、
数年前、あるご利用者さんの希望で、博物館に「ジブリ展」を見に行きました。
人気の展覧会だけど、平日の昼間だから大丈夫だろう、
そう思っていましたが、駐車場は大混雑。
エレベーターが常に満員の状態で、
乗り込むのに想像以上に時間がかかってしまいました。
その時に痛感したのが、
「乗る前に準備しておくこと」
今回は、生活支援員が現場で使える
「エレベーターに乗るための事前準備」を3ステップでまとめました。
なぜ「準備」が重要なのか
エレベーターは、
- 空間が限られている
- 自分たち以外も利用する可能性がある
- ドアの開閉に時間制限がある
という特徴があります。
つまり、“その場での調整がしにくい環境”であると言えます。
支援技術として、エレベーターの乗り方について学ぶ機会は多いと思いますが、
乗る前に「安全に操作できるか」を見極めることも重要です。
エレベーターに乗るための事前準備3ステップ
ここからは、生活支援員歴15年、現役生活支援員である私の経験をお伝えしていきます。
■ ステップ①:エレベーターのサイズを確認する
最近は、ネットなどで目的地の情報を調べやすくなりましたが、
「エレベーターあります」という情報だけでは不十分です。
確認したいのは、
「何人乗りのエレベーターか」
ということです。
目安としては、3人乗り以上かどうかを基準にして下さい。
ご利用者さんと介助者の2名なんだから、2人乗りでも良いのでは?
と思われるかも知れませんが、
ここで大切なのは、「乗れるかどうか」ではなく、
“安全に操作できる広さがあるか”という視点です。
- 方向転換ができる
- 介助者の立ち位置が確保できる
- ドア付近で接触リスクが少ない
こういった条件が揃って初めて、
ご利用者さんが安心して利用することができます。
少しでも不安がある場合は、
「無理に乗らない判断」も大切な支援です。
■ ステップ②:2人+荷物分のスペースをイメージする
エレベーターの広さは、
「利用者+介助者+荷物」で考える必要があります。
特に見落としやすいのが荷物です。
- リュックなのか手持ちなのか
- 車いすの横にかけるタイプか
- 介助者自身の両手は使えるか
これらを事前にイメージしておくことで、
「荷物が引っかかって乗れない」という状況を防げます。
初めての外出支援で、状況がイメージしづらい場合は、
エレベーターに見立てた「90センチ四方の空間」で、
展開できるか練習してみると良いかもしれません。
■ ステップ③:時間に余裕をもって行動する
これは私自身の失敗経験から、はっきりと言えることなんですが、
エレベーターは時期や時間帯によって状況が大きく変わります。
「空いてるだろう」ではなく、
「混んでいるかもしれない」という感覚で動くくらいがちょうどいいと思います。
特にライブや行事など、開始時間が決まっている場合は注意が必要です。
焦って乗ろうとすると、
- 無理な操作になる
- 周囲への配慮が難しくなる
- 事故リスクが上がる
といった状況につながります。
だからこそ、「2〜3回見送るつもりで動く」くらいの余裕を持つことが、
安全な支援につながります。
まとめ
エレベーター支援で大切なのは、
「うまく乗ること」だけではありません。
むしろ、安全にコントロールできるかどうかを、事前に判断することのほうが重要です。
- サイズを確認する(必要があれば問い合わせる)
- スペースをイメージする
- 時間に余裕を持つ
この3つを意識するだけで、
無理な支援やヒヤリは大きく減らせます。
「乗れるかどうか」ではなく、安全に操作できるか」で判断する
この視点を持つことが、
生活支援員としての安心・安全な支援につながります。


コメント