生活支援員として車いす介助をする中で、
「段差の越え方」を学ぶ機会は多いと思います。
たとえば、
- 前輪を上げる
- 段差に対してまっすぐ進入する
- 重心を意識する
といった基本的な技術です。
もちろん、こうした知識はとても大切です。
しかし、実際の現場では
段差の越え方だけでは不十分な場面があります。
それは、
段差の前後のスペースが足りないケースです。
段差を見るときは「前後のスペース」を確認する
車いすで段差を越えるとき、
私が必ず確認するようにしているのが、
段差の前後のスペースです。
特に大切なのは、次の2つです。
① 段差の前で、車いすをまっすぐ止められるスペース
② 段差を越えた先に、「車いす+介助者」のスペースがあるか
この2つが確保できていないと、
段差を越える動作そのものが危険になることがあります。
① 段差の前で「まっすぐ止められるか」
車いすで段差を越えるときは、
基本的に段差に対して垂直に進入する必要があります。
しかし、現場では
- 通路が狭い
- 横に壁がある
- 段差の手前がカーブしている
といった理由で、
まっすぐ車いすを止めるスペースがないことがあります。
この状態で無理に段差を越えようとすると、
- 車いすが斜めに乗り上げる
- キャスターが引っかかる
- バランスを崩す
といった危険につながる可能性があります。
そのため、段差を見るときは
「ここで車いすをまっすぐ止められるか」
を意識して確認しています。
② 段差を越えた先にスペースがあるか
もう一つ大切なのが、
段差を越えた先のスペースです。
段差を越えた瞬間、
車いすは少し前に進みます。
そのため、
- すぐ壁がある
- 狭い通路になっている
- 人が多くて止まれない
といった状況だと、
安全に車いすを止めることが難しくなります。
段差を見るときは、
車いすだけでなく、介助者も含めたスペース
が確保できるかを考えることが大切です。
スペースの見極め方|私は「靴何足分」で考えています
理想は、目視でスペースを判断できることかもしれません。
ただ、現場では
メジャーで測るわけにもいきません。
そのため私は、「自分の靴何足分か」で、
おおよその距離を考えることにしています。
例えば、
- 靴3〜4足分くらいあれば止められそう
- 靴2足分しかないと少し厳しい
といった形で、感覚的な目安として使っています。
この方法だと、
初めての場所でもおおよその判断がしやすくなるかもしれません。
まとめ|スペースへの気配りは、安心への気配り
車いすで段差を越えるときは、
どうしても「段差そのもの」に目が行きがちです。
しかし現場では、
- 段差の前のスペース
- 段差を越えた先のスペース
といった周囲の環境が安全に大きく関わります。
段差を見るときは、
ぜひ「段差の前後」にも目を向けてみてください。
スペースへの気配りは、
ご利用者さんの安心への気配りです。
少しの確認が、
安全な外出支援につながります。



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