「アセスメントは最初にやるもの」
「モニタリングは途中でやるもの」
新人時代の私は、こんなふうに理解していました。
実はこれ、半分正解で、半分ズレています。
「アセスメントとモニタリングって、何が違うの?」
そう聞かれて、うまく説明できなかった経験はありませんか?
この記事では、生活支援員歴15年の私が、
アセスメントとモニタリングの違いを“目的”から整理し、
現場で迷わないための考え方を解説します。
【📌現場歴15年。”環境を整える支援”が得意な私のプロフィールはコチラ】
この記事を読むと
・勘違いしやすい言葉の、意味の違いを知ることができます
・用語の違いを目的から理解することで、現場での迷いが軽減します
・支援として、「どちらも1回では終わらないもの」ということがわかります
【結論】違いは「目的」
まずは結論から。
- アセスメント:支援の方向性を考えるための情報整理
- モニタリング:支援が合っているかを確認・修正するための振り返り
ポイントは「いつやるか」ではなく「何のためにやるか」です。
支援の現場では、用語ではなく目的で捉えたほうが、わかりやすいものが他にもあります。
こちらの記事では、「ケース会議と事例検討会」を”目的”で整理しています👇️
アセスメントとは?(やさしく解説)
アセスメントは、ご利用者さんを理解するための土台づくりです。
ご本人への聞き取りも含めて、情報を収集し、
客観的に現状を分析・評価し、課題を見極めます。
■目的
- 状態や背景の把握
- 課題の整理
- 支援の方向性を考える
対象となるご利用者さんが、
「何に困っているか」
「どんな生活を望んでいるか」を考えます。
■よくある誤解
「聞き取りのこと」と思われがちですが、
それだけではありません。
- 観察
- 記録
- 関係者からの情報
すべてを含めて“得た情報を整理すること”がアセスメントです。
モニタリングとは?(やさしく解説)
モニタリングは、支援の“ズレ”を確認するための見直しです。
個別支援計画や、サービス等利用計画に沿ったサービスが提供できているか、ご利用者さんの心身に変化はないかなどを確認します。
そのうえで、必要に応じて計画の見直しを行います。
■目的
モニタリングも、単なる聞き取りではありません。
- 支援が合っているか確認する
- 心身の変化を把握する
- 必要に応じて修正する
「やってみた結果を見て、調整する」ところまでが、
モニタリングの目的です。
新人時代に私が混乱した理由
私は新人の頃、
- アセスメント=最初の聞き取り
- モニタリング=途中の聞き取り
と理解していました。
その結果、ご利用者さんの最初のアセスメントの情報だけを頼りに、
数年前の「最初の聞き取り」に基づいた支援を、今も続けてしまう。
という状況になってしまいました。
実は「繰り返し行うもの」
ここで、最も大切な視点をお伝えします。
アセスメントもモニタリングも、一度で終わるものではありません。
- 状況が変わる
- 環境が変わる
- ご本人の状態が変わる
そのたびに、再アセスメントや、再モニタリングが必要になります。
つまり、「アセスメント」と「モニタリング」を別々の点で捉えるのではなく、
どちらも“支援の中で回り続けるもの”という、面で捉える視点が大切です。
このように捉える枠組みを変えることを”リフレーミング”と言います。こちらの記事では、「リフレーミングとポジティブシンキングの違い」という視点から詳しく解説しています👇️
【私の体験】現場での具体例
Aさんは、施設利用開始当初、歩行器を使った自力歩行が可能でした。
アセスメントとモリタリングを面で捉えた時の流れは次のようになります。
※ブログ記事用に、抜粋して書いています。
■アセスメント(初回)
- 歩行器を使って歩くことができる
- 電動車いすを使って、移動することができる
- 電動車いすから歩行器への移乗を見守ってほしい
👉 状態を整理し、「毎日、歩行器での歩行訓練を実施する」という計画を立てる
■モニタリング
計画立案から6ヶ月後、ご利用者さんに現在の状況を確認しました。
- 歩行訓練は続けているが、毎日歩くのが辛くなってきた
- 辛い原因は、不安ではなく腰痛
- 移乗の際に、膝に力が入らない時が出てきた
👉 支援の結果を確認し、「計画変更のための再アセスメント」を実施することにした
■再アセスメント
担当している生活支援員や看護師からも聞き取りを行いました。
- 歩行訓練は続けたい(本人)
- 毎日ではなく、
- 移乗の際、立ち上がりの瞬間だけでも介助をしてはどうか(担当者)
👉 状況を整理し、「歩行訓練は1日おき」「移乗時は、本人の立ち上がりの部分だけをサポート」という計画に変更した。
このように、アセスメントとモニタリングを繰り返すことで、
「ご利用者さんの”今”に合った支援」を質を高めていくことができます。
他の支援とのつながり
例えば、
・見通し支援
・プロンプトの出し方
・ご利用者さんに合わせた”環境整備”
など、これらもすべて、アセスメントで方向を決め、モニタリングで調整するという面的対応が基本になります。
なかでも、見通し支援に関しては、ご利用者さんの”見えない生きづらさ”に向き合うことになるので、基本を押さえた丁寧な対応が重要です。
※見通し支援の基本については、こちらの記事で解説しています👇
まとめ
- アセスメントは「理解と客観的な分析」
- モニタリングは「確認と修正」
- 違いは「タイミング」ではなく「目的」
- どちらも繰り返し行うもの
「最初にやるか、途中でやるか」ではなく、
「何のためにやっているのか?」
この視点を持つだけで、
支援の組み立てや振り返りがぐっとラクになります。
【生活支援員のための”見通し支援”】の記事がもっと読みたい人は、コチラのまとめ記事から記事一覧を御覧ください。
【生活支援員の便利帳】のカテゴリでは、職場や自宅でできるセルフケアなど、ご利用者さんと深く関わるからこそ大切にしたい視点を「全記事・実体験ベース」で書いています。
現場歴15年の現役生活支援員で、介護福祉士の資格を持っています。
一人ひとりの話をじっくり聴くのが得意で、悩みや困りごとを言語化するのが得意です。職員だけでなく、ご利用者さんからも「何に悩んでいたのかがよくわかった」といって頂けることも少なくありません。
現場の業務と同じくらい大切なのが、自分自身をいたわるセルフケア。”めざせ!福祉マスター”では、仕事と暮らしのベストバランスを応援しています。










コメント