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強度行動障害支援の理解は、
一冊の本を読めば身につくものではありません。
私自身も、最初から知識があったわけではなく、
「もっと知りたい」「現場で活かしたい」という思いから、
一冊ずつ本を手に取ってきました。
今回は、現場歴15年。現役生活支援員である私が、
実際の支援を考えるうえで、
何度も読み返している5冊をご紹介します。
これだけ読めばOK、というわけではありませんが、
皆さんの学びの参考になれば嬉しいです。
この記事を読むと
・実際の学びの流れに沿った本の紹介を読むことができます
・現場で役に立った場面について知ることができます
・その本をおすすめしたい人についても知ることができます
① 強度行動障害のある人の「暮らし」を支える
本の概要
私が最初に読んだのが、
この『強度行動障害のある人の「暮らし」を支える』です。
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強度行動障害のある人の「暮らし」を支える 強度行動障害支援者養成研修[基礎研修・実践研修]テキスト [ 特定非営利活動法人全国地域生活支援ネットワーク ]
この本は、私が受講した強度行動障害支援者養成研修のテキストとして使用した一冊で、強度行動障害支援の基本的な考え方が体系的にまとめられています。
研修用のテキストとしても使われているので、
演習を想定した資料や、
手順書のテンプレートなども掲載されています。
強度行動障害支援者養成研修に関しては、こちらの記事で詳しく解説しています👇️
この本から学べたこと
特に印象に残ったのは、「主観で判断しない」という考え方です。
目の前の行動の原因を「その人の内面」に求めるのではなく、
その行動が起きた背景や環境に目を向けることの大切さを学びました。
強度行動障害について体系的にまとめられているので、
「支援の流れをおさらいしたい」
という時に読み返すことが多いです。
現場で役立った場面(例)
この本には、「なぜ強度行動障害の状態になるのか」が、
予備知識ゼロからでもわかりやすく書かれています。
そのため、研修を受けていない職員さんにも、
「支援の前提を揃える」という意味で、
わかりやすく説明することができるようになりました。
こんな人におすすめ
- 強度行動障害支援を基礎から学びたい方
- 支援の考え方を整理したい生活支援員さん
- 支援者養成研修は受けないけれど、テキストに興味がある方
② 施設職員のためのABA入門
本の概要
研修をきっかけにABA(応用行動分析学)という考え方を知り、
個人的にもっと理解を深めたいと思って購入した一冊です。
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施設職員ABA支援入門 行動障害のある人へのアプローチ [ 村本浄司 ]
専門書というより、「現場職員向けの入門書」という印象で、
支援の現場でありそうなケースについて、わかりやすく解説されています。
ABAを初めて学ぶ人でも読み進めやすい内容だなと感じました。
この本から学べたこと
一番大きかったのは、
「なぜその行動が起きたのか」を、
客観的な情報に落とし込んで考える習慣が身についたことです。
「きっかけ」「行動」「その後」の流れを意識できるようになり、
支援を振り返る視点が変わりました。
今回ご紹介する本の中で、
最も繰り返し読んでいる1冊です。
現場で役立った場面(例)
自分で自分の顔を叩いてしまうご利用者さんがいました。
この本で紹介されている分析表などを使って、
発生頻度などを記録した所
「顔のどこを叩くのか、パターンがありそう」
という事がわかってきました。
現在も、客観的なデータに基づいて、
ご本人さんへのアプローチを工夫しています。
こんな人におすすめ
- ABAを初めて学ぶ方
- 強度行動障害支援者養成研修の内容を深めたい方
- 行動の見方を変えたい生活支援員さん
③ 行動障害支援に役立つアイデア集
本の概要
研修後、「実際にはどんな支援をすればいいの?」と思い、
『ABA支援入門』と一緒に購入した一冊です。
知的障害・自閉症のある人への行動障害支援に役立つアイデア集65例 [ 志賀 利一 ]
タイトル通り、現場ですぐに参考にできる支援の工夫やアイデアが、
シーンごとに紹介されています。
読み物というより、「困ったときに開く本」という印象で、
事典のように使っています。
この本から学べたこと
支援には「正解」があるわけではなく、
ご利用者さんに合わせて、
工夫を積み重ねていくことが大切だと改めて感じました。
「〇〇さんの場合はどうだろう」と考える機会が増え、
以前より柔軟に支援を考えられるようになった気がしています。
現場で役立った場面(例)
特に印象に残っているのが、
「フラッシュバック」に関する項目です。
利用者さんの困り感を減らすには、
「問題行動を減らす」だけでなく、
「安心して過ごせる経験を増やす」という考え方も大切だと学びました。
こんな人におすすめ
- 現場で実践できる支援方法を知りたい方
- 支援の引き出しを増やしたい方
- 行動障害のあるご利用者さんを担当している支援員さん
④ TEACCHプログラムに基づく自閉症児・者のための自立課題アイデア集
本の概要
構造化や自立課題について具体的に知りたくて購入した一冊です。
TEACCHプログラムに基づく 自閉症児・者のための自立課題アイデア集 身近な材料を活かす95例 [ 諏訪 利明 ]
写真が多く掲載されており、
「こういう教材を作ればいいのか」と
イメージしやすい内容になっています。
身近な材料を使った事例ばかりで、
良い意味で「自立課題は予算がかかりそう」
というイメージを崩してくれました。
この本から学べたこと
自立課題は「難しい教材」ではなく、
「本人が一人で成功しやすい環境づくり」なのだと理解できました。
視覚的構造化の要素についても、
わかりやすく理解することができました。
現場で役立った場面(例)
自分では興味を広げていくことが苦手なご利用者さんに対して、
種類を問わずにいくつかの課題を提案してみた所、
「色分け」に対して興味があることがわかりました。
ご本人さんが何に興味を示してくれるのかを、
探るきっかけとして役立っています。
こんな人におすすめ
- 自立課題を作ってみたい方
- TEACCHを実践に取り入れたい方
- 活動内容に悩んでいる生活支援員さん
⑤ 絵で見てわかる!視覚支援のカード・教材100
本の概要
視覚的支援について、もっと具体例を知りたいと思って購入した本です。
絵で見てわかる!視覚支援のカード・教材100 自分で「できる!」を楽しく増やす (ヒューマンケアブックス) [ 青木高光 ]
100種類ものカードや教材例が写真付きで紹介されており、
「こんな場面で使えるんだ」とイメージしながら読むことができます。
教材データのCD-Rも付属していて、
子どもから大人まで、幅広く対応できる内容だなと感じました。
この本から学べたこと
視覚支援は「カードを作ること」が目的ではなく、
「本人に伝わりやすくするための手段」だということです。
支援者が伝えたいことではなく、
ご利用者さんが理解しやすい形や、
伝えやすい仕組みを一緒に作ることの大切さを学びました。
現場で役立った場面(例)
活動の流れがわからず不安になりやすいご利用者さんに、
一日の予定を文字で示したところ、
不安になる頻度が減少しました。
現在は、伝え方だけではなく
「いつ伝えるか」「どこで伝えるか」など、
より本人が安心できる方法を模索しています。
こんな人におすすめ
- 視覚的支援を始めたい方
- 支援ツールづくりのヒントが欲しい方
- 強度行動障害や自閉スペクトラム症の支援を学びたい方
まとめ:書籍には書籍のメリットがある
本棚のスペースの関係上、
読んだら手放すことも多いのですが、
この5冊は今でも本棚に残しています。
新しいご利用者さんを担当したときや、
支援に迷ったとき、
ご利用者さんと一緒に読書するときなど、
「そういえば、あの本には何て書いてあったかな」と
読み返すことも少なくありません。
ちょっと調べるだけならPCやスマホでいいのでは?
と思われるかも知れませんが、
「いつでも手に取れるところに、必要な情報がある」のは、
書籍ならではのメリットではないでしょうか。
私の学びの足跡が、少しでも参考になれば嬉しいです。




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