ケース記録を書いていると、
・この表現で大丈夫かな…
・きつく聞こえていないかな…
・なんとなく違和感がある
と感じること、ありませんか?
特に新人の頃は、
「自分の言葉がそのまま記録になってしまう」ことに不安を感じやすいものです。
私自身も、現場に入ったばかりの頃は
「こだわり」「パニック」など、無意識にこれらの言葉を使っていました。
でも、ケース記録は、チームで共有される“公的な文章”です。
だからこそ、誰が読んでも同じイメージができる言葉が求められます。
この記事では、生活支援員歴15年の私の経験をベースに、
生活支援員がつい選んでしまいがちなNGワードと、
そのまま使える言い換え例を具体的に紹介します。
この記事を読むと
・ケース記録で避けたいNGワードがわかり、自分の仕事に活かせます。
・そのまま使える言い換え例がわかり、時短のヒントが得られます。
・記録の印象が変わる考え方が身につきます
【NG①】主観的な表現
まず最も多いのが、「主観的な言葉」です。
これらは、「大枠を捉えるには便利な言葉」ですが、
人によって受け取り方が変わるため注意が必要です。
■よくあるNGワードと言い換え
・「わがまま」「こだわり」
👉 主張が強い/どうしてもゆずれない様子が見られた
・「怒鳴った」
👉 別室にいても聞こえるくらいの大きな声で話された
⇒どれくらいのボリュームなのかを書く
・「パニック」
👉 室内を歩き回る/大きな声を出す/手を振り回す
⇒具体的な行動で表現する
【NG②】意欲に関するあいまいな表現
次に注意したいのが、
ご利用者さんの「気持ち」や「やる気」に関する表現です。
ご利用者さんの感情は目に見えないので、
つい「自分にはこう見える」という表現をしてしまいがちな点に、
注意が必要です。
■よくあるNGワードと言い換え
・「やる気がない」
👉 意欲の低下が見られる
・「落ち着きがない」
👉 5分おきに離席する様子が見られた
⇒どのような行動があったのかを書く
・「勝手に〇〇した」(※要注意)
👉 誰にも声をかけず外出された
👉 事前の説明を待たずに活動を始められた
⇒「勝手に」は、ご利用者さんの気持ちを支援者都合にすり替えてしまう、最大級のNGワードと言っても過言ではありません。
【NG③】上から目線に聞こえる表現
無意識に使ってしまいやすいのが、
「上下関係を感じさせてしまう表現」です。
■よくあるNGワードと言い換え
・「〇〇させた」
👉 〇〇を提供した/〇〇の機会を設けた
・「促した」
👉 〇〇を勧めた/声かけを行った
※「促す」は急かすニュアンスがあるため、使いどころに注意
・「指示した」
👉 提案した/声かけを行った/伝えた
NGワードだけでなく、「できない」を「できる」に変える書類の書き方について知りたい方のために、こちらの記事をご用意しています👇️
【考え方】記録は「翻訳」するもの
ここまで見てきたように、
・わがまま
・やる気がない
・勝手に
といった言葉は、
誰もが抱きうる感情です。
大切なことは、
「その感情をそのまま書かないこと」
なぜなら、ケース記録は、
「個人の感情」ではなく「チームで共有する情報」だからです。
■現場でのリアル
正直に言うと、
「ちょっとわがままだな…」
「なんで今それするの…」
「ここで話を聞いてくれたら…」
そう感じる瞬間って、誰にでもあります。
私も、今でも感じます。
でもそれは、目の前にいるご利用者さんに、
一生懸命に関わろうとしているからこそ生まれる感情です。
この視点の変換を”リフレーミング”と言います。
こちらの記事で詳しく解説しています👇️
■まとめ
ケース記録で大切なのは、
・主観ではなく事実で書く
・あいまいな気持ちの表現を具体化する
・支援者目線の言葉を見直す
この3つです。
そしてもう一つ、忘れてほしくないことがあります。
気持ちが動くことは、誰にでもあります。
ネガティブな感情を抱くことも、決して悪いことではありません。
その感情を一度受け止めた上で、
記録という「公的なレンズ」を通した言葉に翻訳する
このプロセスこそが、
生活支援員としての専門性を磨く「思考の筋トレ」になります。





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