生活支援員として「現場で働き続ける」という、もう一つのキャリア

生活支援員のキャリアと働き方
スポンサーリンク

福祉の世界に身を置いて、そろそろ15年になりました。

今まで生活支援員一筋でやってきましたが、
ある種の「見えないプレッシャー」に直面することがあります。

世間一般が描くキャリアを突き詰めると、
なぜか現場から遠ざかる方向に向かう気がしてしまうからです。

もちろん、役割を広げていくキャリアは素晴らしいものです。
それを否定するつもりはありません。

でも私は同時に、

“現場で働き続ける”

というキャリアも、十分立派だと思っています。

今回は、現役生活支援員として長く働く中で感じてきた、
「現場を続ける価値」についてお話しします。

【📌仕事と暮らしのベストバランスを大事にしている私のプロフィールはコチラ

この記事を読むと

・現場に居続ける、というキャリアについて考えることができます
・優劣ではなく、その人にあった働き方が大事だとわかります
・昇進しないことは停滞ではないという視点が身に付きます


現場の「生き字引」が持つ、圧倒的な専門性

「生涯、一(いち)生活支援員として現場に立ち続ける」という選択は、
妥協でも停滞でもありません。

それ自体が、極めて専門性の高い、
立派なキャリアだと考えています。

「現場で働き続ける」ということは、
単に同じ業務を繰り返しているわけではありません。

そこには、数年程度の経験では絶対に身に付けられない、
「圧倒的な時間の積み重ね」という名の専門性が宿ります。

「いつもと違う」に気づく察知能力

言葉でのコミュニケーションが難しい利用者さんの、
わずかな表情の変化、視線の動き、歩くテンポのズレ。

これらに気づき、「あ、今どこか痛むのかな」と察知できるのは、
長年現場でその人たちを見続けてきた支援員の目があるからです。

これは私の”現場あるある”なんですが、
持ち主のわからない上着やタオルが、
テープルの上にぽつんと置かれていることがあります。

ご利用者さんによっては、
自分のものであることが認識しづらかったりするので、
持ち主がなかなか見つからないことがあります。

そんな時、あるベテラン職員は、
「その持ち物の匂いで、持ち主を特定すること」ができます。

もはや、マニュアルや支援技術を超越した”スキル”です。

現場に居続けるからこそ研ぎ澄まされる、
職人技のようなキャリアが確実に存在します。

若手や組織を支える「現場のアンカー(錨)」

生活介護の現場は、予想外の連続です。

突発的なアクシデントを、
現場の直感的な判断に頼って乗り切ることも少なくありません。

しかも、管理職は数字の管理や組織の運営で手一杯になりがちです。

そんな時、不安を抱えた若手スタッフを、
精神的に支えるのは「現場のベテラン支援員」の存在です。

自分の失敗経験や、長年関わっているからこそ見えてくる、
ご利用者さんの強み。

背中で仕事を語り、時に愚痴を受け止め、現場の空気を円滑にする。
そんな「組織のアンカー(錨)」としての役割は、
現場に残り続けるベテランだからこそ果たせるキャリアです。

現場を続けることは、簡単じゃない

ただ正直なところをお話すると、
やる気だけで、生活支援員として現場に居続けるのは簡単ではありません。

体力面(特に腰痛)や、精神面での負担、
職員同士やご利用者さんとの人間関係など。

私の職場にもかつて、
「ご利用者さんと関わるのは好きだけど、どうしても運営陣との折り合いが合わない」
という理由で、別の施設で働くことを選んだ人がいました。

もちろん、続ける理由も、続けない理由も、
どちらも尊重されるべきです。

ですが、心身両面での負担とうまく折り合いをつけながら、
現場で長く働き続けることで、

「あの人がいつもあそこにいてくれる」

という、ご利用者さんやそのご家族さんにとっての、
安心材料になるというキャリアも確かに存在します。

「どう上に行くか」だけがキャリアじゃない

キャリアというと、昇進や役職など、
上方向にステップアップするイメージを持たれやすいです。

でも私は、ご利用者さんとの継続的な関わりや、
生活支援員同士の横のつながりなども、
立派なキャリア形成だと考えています。

特に生活支援員という仕事は、
“長く関わること”そのものが支援になる場面も多いです。

だから私は、

「現場で働き続ける」

という選択が、もっと尊重されてもいいなと感じます。

まとめ:自分に合うキャリアを選んでいい

管理職を目指す人も、現場を続ける人も、
どちらが正解という話ではありません。

生活支援員の仕事は、ご利用者さんの生活を、
一番近い場所で支える仕事です。

それを10年、20年と愚直に全うすること。
日々の小さな「できた」に寄り添い続けること。

そんなキャリア形成も素敵だと思います。

福祉の仕事は、
優しい人ほど無理をしやすい。

だからこそ、
「どうすれば長く続けられるか」という視点も、
同じくらい大切にしてほしいと思っています。


併せて読みたい

【生活支援員のキャリアと働き方】まとめ記事&おすすめTOP3👇️
【生活支援員のキャリアと働き方】まとめ
生活介護の生活支援員。「昇進したくない」はアリ?現場で続けるキャリアの考え方
生活支援員の縦と横のキャリアパス|あなたに合う成長の道とは?
生活支援員は資格を取るべき?現場15年で感じた「要・不要」

【キャリア・働き方】その他カテゴリ

【めざせ!福祉マスター】カテゴリ一覧

現場歴15年の現役生活支援員で、介護福祉士の資格を持っています。

一人ひとりの話をじっくり聴くのが得意で、ご利用者さんの悩みを言語化したり、やさしく言い換えることに自信があります。

ありがたいことに、ご利用者さんやご家族さんからも「言葉選びが丁寧」「書類の要点整理が上手」と評価を頂いています。

ABA(応用行動分析学)をベースにしたアプローチが得意で、「どのように環境を整えていくか」を入口に支援を組み立てています。ABAについては、こちらのサイトが非常にわかりやすいのでおすすめです👇️

👉️ABA|応用行動分析(Together)

コメント

タイトルとURLをコピーしました