
この記事は、現役生活支援員として働く中での「気持ち」を書いた記事です。
支援テクニックではなく、“現場で働く人あるある”に近いかもしれません。
生活支援員として働いていると、
「もっと盛り上げるべき?」
「もっと楽しんでもらわないとダメ?」
と思う瞬間があります。
特に生活介護の現場は、通いの施設とは言え、
毎日ほとんど同じ顔ぶれです。
同じように見える日常が続いているように感じやすいんですよね。
だからこそ、
「何か特別なことをしなきゃ」
「今日は盛り上がりに欠けたかもしれない」
そんな風に感じてしまうこともあります。
でも、ここで私が言いたいのは、
生活支援員が目指すのは、
毎日ドラマみたいな一日じゃなくてもいいんじゃないか、
ということなんです。
【📌現場って”思った以上に泥臭い”と痛感している私のプロフィールはこちら】
「良い支援=盛り上がる」ではない
私自身、盛り上げたいと思う気持ちや、
楽しんでもらいたいという気持ちを、否定したいわけではありません。
むしろ、
- 利用者さんに笑顔になってもらいたい
- 楽しい雰囲気を作ろう
- 盛り上げられる支援員になりたい
と思うことは、素晴らしいことだと思います。
実際、レクリエーションや会話で、
場が明るくなる瞬間ってあります。
現場は本当に一筋縄ではいかなくて。
時には、「根拠のある”正解に近い関わり”」よりも、
「とにかくその場で大笑い」が効くこともあります。
ご利用者さんが大笑いしていると、
「今日は良い支援ができた気がする」
と思える日もあります。
でも現場って、
毎日そんな“分かりやすい成功体験”ばかりじゃありません。
- 大きなトラブルがなかった
- 不安定にならずに過ごせた
- 穏やかな空気で終われた
現場として、そんな一日を目指したい支援員がいてもいいんです。
「何も起きない日」は、案外すごい
生活支援員の仕事は、予測できることも含めて、
”予想外の連続”と向き合っていく仕事です。
「今日は職員の人数も少ないし、バタバタしそうだな」と思って身構えていても、
「…あれ? 今日は思ったより何もなかった」と思う日があります。
急な不穏もなく、
大きな混乱もなく、
誰かが強く傷つくこともなく、
穏やかに一日が終わる。
そこに、ドラマのようなどんでん返しや、
大笑いがなかったとしても、
「無難にまわっていく1日」が、
あってもいいと思います。
毎回100%楽しくなくてもいい
もちろん、楽しい時間を作ろうとすることは大切です。
でも、毎回全員が大笑いして、盛り上がる必要はないかもしれません。
「賑やかな空気が苦手」というご利用者さんがいるのと同じように、
「テンションを上げるのが苦手」という支援員もいます。
そして人には、その日の気分があります。
静かに過ごしたい日もある。
疲れている日もある。
一人になりたい日もある。
“プラスマイナスで、ほんの少しプラスなら十分”
くらいで考えるのが良いのかもしれません。
少し安心できた。
少し落ち着いて過ごせた。
少し笑顔が見られた。
それだけでも、
十分意味のある一日なんじゃないかと思っています。
穏やかな日常を支えることも、立派な支援
福祉の仕事って、
時々“感動”や”美談”が求められすぎることがあります。
劇的な変化や、感動のエピソード。
「こんなに成長しました」という分かりやすい結果。
もちろん、それも素敵なことだとは思います。
でも現場の多くは、もっと静かで、地味で、泥臭い。
「なんで?」の連続です。
毎日を大きく変えるというより、
「今日も安心して過ごせた」を、
積み重ねていくスタイルがあっても良い。
大事なのは、生活支援員全員が、
「ドラマのような展開」を目指さなくてもいい、
ということではないでしょうか。
「穏やかな一日だったね」で終われる現場もアリ
生活介護の現場って、
どうしても“何かしなきゃ”と思いやすい仕事です。
ご利用者さん目線で、
「毎日大笑いしたい!」という人がいるのも事実です。
人と関わるのが好きで、
エンターテインメントに適正の高い支援員がいることで、
現場の雰囲気は華やかになります。
一方で、
「賑やかな空気は苦手だけど、みんなと一緒に生活したい」
「穏やかに過ごしたい」
というニーズも確かに存在します。
現場の雰囲気を、どちらか一方に寄せ切ってしまうのではなく、
「穏やかな日もあっていい」と、15年働いて実感しています。
こんな記事も読まれています
ご利用者さんへの対応、人間関係、支援の悩み、セルフケア、働き方など、
生活介護の現場経験を記事にしています。
▼同じように悩んだことがある方へ
生活支援員の仕事に、無理に“やりがい”を見つけなくてもいいと思う理由
正論は、時に現場を凍らせる。100点満点の支援より、60点の「まぁいいか」が強いワケ
生活支援員として働いて感じた“理想と現実”|現場で感じる3つの難しさ
現役生活支援員が語る、割り切れない私の割り切り術
生活支援員のコツは“自分の当たり前”を捨てること
勤続15年、生活介護事業所で働く現役の生活支援員です。ケアマネージャー、介護福祉士、小学校の教員免許などを持っています。
ご利用者さんの悩みを言語化したり、わかりやすい言い換えに自身があり、ご利用者さんからは「説明がわかりやすい」「(個別支援計画の)言葉が丁寧」という評価を頂いています。
ABA(応用行動分析学)をベースにしたアプローチが得意で、「どのように環境を整えていくか」を入口に支援を組み立てています。ABAについては、こちらのサイトが非常にわかりやすいのでおすすめです👇️




コメント