掃除まで手が回らない生活支援員へ。現場が回る優先順位のつけ方

生活支援員のための掃除テクニック
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生活介護の現場にいると、「掃除まで手が回らない」という状況は普通に起こります。

どれだけ業務をマニュアル化していても、
「時間が取れない」
「それよりも〇〇をやらなければ」
という状況になりやすいのが現場のリアルではないでしょうか。

大事なのは「全部やる」ことではなく、破綻しない形に落とし込むことです。

今回は、現場歴15年、現役生活支援員の私が、
実際に現場で回せる優先順位のつけ方を整理します。


この記事を読むと

・掃除の優先順位に関する考え方が身に付きます
・現場が回る3つのコツと、筆者が実践している㊙テクを知ることができます
・「割り切る」事の大切さについて、理解することができます


前提:「掃除は業務の最後に残る」という構造

現場の優先順位はシンプルです。
厳密にはもう少し細かく分けられるのかも知れませんが、
概ね共通している部分であると思います。

  1. ご利用者さんの安全確保
  2. 直接支援(食事・排泄・移動など)
  3. 記録・連絡・緊急対応
  4. 環境整備(掃除)

ここに、日中活動や季節のイベントなどが入ってきますが、
これらは全て、「安全確保」と「直接支援」と並行して行われます。

掃除は「やるべき業務」ではありますが、
優先順位上、最後に回りやすい構造になっています。

つまり、掃除が回らないのは能力の問題ではなく、
構造上の問題です。

コツ①:「ついで掃除」を活用する

構造上、最後に回りやすいからと言って、
掃除を「すべての業務の最後にまとめてする」必要はありません。

私がおすすめしているのは「ついで掃除」です。
こちらの記事で、より詳しく解説しています👇️

・出勤時に、玄関のゴミを拾う
・歯磨き介助のついでに、洗面台を軽く拭く
・ペンを片付けるついでに、周辺を整理整頓する

これだけでも、一日の終わりに残る汚れの量を減らすことができます。

ちなみに私の職場は、定員20名の生活介護事業所です。

帰りの送迎前に、大部屋にご利用者さんが集まるので、
そのタイミングで個室を掃除することにしています。

コツ②:「衛生」と「見た目」を切り離す

理想の理想を言えば、「ピカピカの状態」が望ましいとは思います。

ですが、どうしても時間がない時は、掃除の目的を「ピカピカにすること(見た目)」から「感染症や事故を防ぐこと(衛生・安全)」に切り替えることも大切です。

ちょっと極端な例ですが、
・机の上のご飯粒
・窓ガラスについた手の脂

時間がなくてどちらか1箇所しか掃除できないとしたら、
衛生や安全に直結する「机の上のご飯粒」を掃除するほうが良いと思います。

この考え方をさらに深堀りした、「”クリンネス”と”クレンリネスの違い”」という記事がありますので、よければ参考にしてみて下さい👇️

コツ③:掃除エリアをゾーニングする

これも現場のジレンマですが、
「自由に使える時間」が仮にできたとして、
それを”掃除に全ふりできるのか”と言えば、
決してそんな事はありません。

そこで効果的なのが、「掃除エリアのゾーニング」です。

・トイレや手洗い場
⇒感染症や塗れた床での転倒リスクが高い

・ご利用者さんが過ごす場所
⇒汚れの二次的な広がりや、思わぬ怪我のリスクが高い

・備品倉庫や、送迎車両の洗車
⇒緊急的な意味での優先順位は低い

「目についたところからとにかく掃除!」ではなく、
「やっておかないと、リスクが高い場所から掃除する」

この考え方にシフトできるだけでも、
限られた時間の使い方が上手くなります。

㊙テクニック:ご利用者さんに手伝ってもらう

決して「職員が楽をする」という意味ではなく、
掃除も含めた環境整備を、
ご利用者さんに手伝ってもらうのも良い方法です。

実際に、私の職場では
「体力が有り余っているので、体を動かしたい」
というニーズのあるご利用者さんがいらっしゃいます。

そこで、駐車場の草取りや、施設周辺のゴミ拾いなど、
安全と健康面(熱中症など)に充分配慮したうえで、
ご利用者さんと一緒に作業することがあります。

「誰かの役に立ちたい」
という思いが強いご利用者さんも少なくないので、
”やる気にアプローチする”という意味でも、
掃除を活動として取り入れる方法はおすすめです。

まとめ:本業は「生活の支援」だからこそ、割り切る

掃除は、単純にきれいにするだけではなく、
ご利用者さん目線で「大事にされている」という、
安心材料にもなります。

だからこそ、私たち生活支援員に必要なのは、
”ゴミひとつ落ちていない施設を目指す”ことではなく、
”トータルでご利用者さんの生活をサポートする”という視点です。

部屋が少し散らかっていても、
その分ご利用者さんの話に耳を傾けられたり、
トラブルを未然に防げたりしたなら、
その日の支援は大成功という割り切りも大切です。

「今日は時間がないから、ここだけ」
そう割り切って、
まずは今日の「ついで掃除」から、
少しだけ肩の荷を下ろして現場に立ってみませんか。


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現場歴15年の現役生活支援員で、介護福祉士の資格を持っています。

一人ひとりの話をじっくり聴くのが得意で、ご利用者さんの悩みを言語化したり、やさしく言い換えることに自信があります。

ありがたいことに、ご利用者さんやご家族さんからも「言葉選びが丁寧」「書類の要点整理が上手」と評価を頂いています。

ABA(応用行動分析学)をベースにしたアプローチが得意で、「どのように環境を整えていくか」を入口に支援を組み立てています。ABAについては、こちらのサイトが非常にわかりやすいのでおすすめです👇️

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