作品と商品の違いとは?支援員が知っておきたい創作活動との向き合い方

生活支援員のための”支援用語・基礎知識”
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生活介護の現場では、
ご利用者さんが創った作品を展示したり、
商品を販売したりする機会があります。

そんな時、
「作品と商品って何が違うんだろう?」
「作品を扱う時に気をつけることはあるのかな?」

と考えたことはないでしょうか。

創作活動は、ご利用者さんの表現や楽しみにつながる大切な活動です。

一方で、販売や物販に関わる場面では、
支援員として知っておきたい視点もあります。

この記事では、生活支援員歴15年の私が、
「作品」と「商品」の違いについて、
支援現場の目線でわかりやすく解説します。


この記事を読むと

・「作品」と「商品」の違いについて整理することができます
・ご利用者さんの創作物の扱いについて知るきっかけになります
・作品をどのように活かしていくかというヒントを得るきっかけになります


作品とは?

作品とは、
「作者の思いや考えが形になったもの」
と考えるとわかりやすいかもしれません

現場では、

「意思疎通が難しいご利用者さんが描いた絵も作品と呼べるのだろうか」

という声を聞くことがあります。

私は専門家ではありませんが、
本人の意図を完全に言葉で説明できなくても、
その人の表現や創作の結果には作品としての価値があると考えています。


商品とは?

商品とは、
「誰かに提供したり、販売したりすることを目的としたもの」
です。

手先が器用なご利用者さんの趣味や、
手指の運動を兼ねた日中活動で、

  • ビーズアクセサリーを作る
  • 組紐でストラップを作る
  • アクリルたわしを作る

こうした場合は、商品としての側面が生まれます。

商品になると、
品質や価格、パッケージデザインなども考える必要があります。


違いは、「内」か「外」か

これは、同僚からされて、答えに困ってしまった質問なんですが、
「一点もののアクセサリーは、作品なのか商品なのか」
と聞かれたことがあります。

当時は、結局答えることができませんでしたが、
今は私の中で1つの結論が出ています。

・作品とは「内側から湧き出るもの(偶発的なものを含む)」
・商品とは「外側のニーズに応えるもの」

私は、マーケティングのプロではありませんが、
誰かが「使いたい」「欲しい」と思い、
お金を払う価値があるものが、商品と呼べるのではないかと考えています。

つまり、一点もののアクセサリーとは、
「1点しかない」という付加価値をつけることで、
「欲しい」という外側のニーズを満たす商品ではないでしょうか。


生活支援員が忘れたくない視点

創作活動に関わる中で、私が大切だと思うことがあります。

それは、
「作品と商品の境目を曖昧にしない」
ということです。

現場では「日中活動」として、
・作品づくり
・商品づくり
の両方ができてしまいます。

ご利用者さんに、活動を強制するわけではありません。

生活支援員自身が、
作品を作っているのか、商品を作っているのか、
という視点を持って関わることで、
適切な声かけができるようになります。


販売することが目的になりすぎないために

これは完全に、現場人間の肌感覚なんですが、

「お金を稼ぎたい」
というニーズがあるご利用者さんが、
一定数いらっしゃいます。

その意味で、バザーなどでの販売活動には、
多くのメリットがあります。

特に私が感じるのは、
「ご利用者さん自身が物販に参加すること」
の大切さです。

単純にお金が稼げるだけでなく、
・仕事の大変さを知る機会になる
・役に立っているという実感が持てる
という側面が強いと感じています。

一方で、
「売れるかどうか」
だけが、その人の評価基準になってしまうと、

創作活動本来の楽しさや、
自己表現の意味が薄れてしまうこともあります。

これは私自身が経験したケースなんですが、
あるご利用者さんから、
「売れないから作りたくない!」
と言われたことがあります。

現在も具体的な解決には結びついていませんが、
「創作活動を楽しんでもらえるような声かけをしよう」
という方向性で関わっています。


まとめ:ご利用者さんの”創る楽しさ”と向き合う

「作品」と「商品」の境目を曖昧にしないこと。

それは、売上を伸ばすためではなく、
ご利用者さんの尊厳と、創作の楽しさを守るために必要な視点です。

作品づくりの時間なら、 売れるかどうかは一切関係ありません。
「その人がそこに放ったエネルギー」を丸ごと肯定し、一緒に楽しむ。

商品づくりの時間なら、「誰かに届ける」という目的のために、
クオリティや手順を一緒に確認し、
社会とつながる手応えや「役に立っている実感」を支える。

生活支援員である私たちが、
この違いを意識しているだけで、
現場での声かけは大きく変わります。


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勤続15年、生活介護事業所で働く現役の生活支援員です。ケアマネージャー、介護福祉士、小学校の教員免許などを持っています。

ご利用者さんの悩みを言語化したり、わかりやすい言い換えに自身があり、ご利用者さんからは「説明がわかりやすい」「例え話が上手」という評価を頂いています。

ABA(応用行動分析学)をベースにしたアプローチが得意で、「どのように環境を整えていくか」を入口に支援を組み立てています。ABAについては、こちらのサイトが非常にわかりやすいのでおすすめです👇️

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