
この記事は、現役生活支援員として働く中での「気持ち」を書いた記事です。
支援テクニックではなく、“現場で働く人あるある”に近いかもしれません。
生活支援員として働いていると、
「なんで分かってくれないんだろう」
と思ってしまう瞬間があります。
何度説明しても伝わらない。
返事はしてくれるけど、行動にはつながらない。
昨日はできていたのに、今日はまったく違う反応をする。
現場では、そんな場面に出会うことが少なくありません。
でもまず最初に言いたいのは、
「なんで分かってくれないの?」
と思ってしまうこと自体は、悪いことではない、ということです。
【📌現場って”思った以上に泥臭い”と痛感している私のプロフィールはこちら】
「分かってくれるはず」の前提がズレていることがある
生活支援員だって人間です。
一生懸命伝えたからこそ、
伝わらなかった時にモヤモヤする。
それは、ごく自然な感情だと思います。
私自身、現場で15年ほど働く中で、
「分かってくれない」の背景には、
“お互いの普通のズレ”があることが多い
と感じることが増えてきました。
私が関わっているご利用者さんに、
「聞かれたことに、全部”はい”と答える」人がいます。
今でこそ、その人のことを分かっていますが、
関わった当初は、返事ができているなら、
ある程度理解もできている、と思っていました。
これが、”お互いの普通のズレ”なんだと思います。
もちろん、どちらが悪いという話ではありません。
ただ、“普通”の基準が違っている。
それだけのことなんです。
支援員の「当たり前」は、案外強い
生活支援員自身は、普段はそこまで意識していなくても、
- 伝え合いたい
- 理解できたから返事をしてくれる
- メモに残せば覚えていてくれる
- 一般的にはこういう対応が良いだろう
みたいな感覚を、無意識に持っていることがあります。
私たちも、自分の“普通”の中で生きていますから、
それ自体は悪いことではありません。
でも現場では、その「普通」が通じないことが本当に多い。
むしろ、自分の当たり前を手放したほうが、現場が上手く回っていくのでは、
とさえ思うこともしばしばです。
だからこそ、
「なんで分かってくれないの?」と思った時ほど、
“相手がおかしい”ではなく、
“自分と相手の普通がズレているだけ”
と、一度立ち止まってみることが大事なんじゃないかと思っています。
理解しようとしても、モヤモヤする日はある
ただ、これは理屈では分かっていても簡単じゃありません。
生活支援員だって人間なので、
「いや、それはさすがに分かってほしい」
と思う日もあります。
現場が忙しい時。
自分にも相手にも余裕がない時。
何度も同じ説明を繰り返す時。
頭では「特性だから」と理解していても、
感情が追いつかない日ってありますよね。
だから私は最近、
“完全に理解しよう”と頑張りすぎないことも、
大事なんじゃないかと思うようになりました。
もちろん、理解しようとする姿勢は大切です。
でも、現場って答えが出ないことも多い。
だから時には、
「今日はちょっとモヤモヤするな」
くらいで受け流した方が、自分を守れることもある気がしています。
まとめ:「普通」のズレを知ることが、支援の第一歩
世の中には、本当にいろんな価値観があります。
生活支援員が10人いれば、10人の価値観があります。
ご利用者さんにも、ご利用者さんの数だけ価値観があります。
相反する価値観の、どれが正しい、間違っている、という話ではなくて。
そのズレを少しずつ知っていくこと。
そして、「お互いの”普通”はズレて当たり前」と思えること。
それが、生活支援員として働く中で、
意外と大事なことなのかもしれません。
だから今でも私は、
「なんで分かってくれないの?」
と思う日がありますが、
「どんな手段を講じてでも分かってもらおう」
とは思いません。
時には、自分の感覚を横において
「〇〇さん式にやってみよう」
そんな気持ちで、モヤモヤと付き合っています。
こんな記事も読まれています
ご利用者さんへの対応、人間関係、支援の悩み、セルフケア、働き方など、
生活介護の現場経験を記事にしています。
▼同じように悩んだことがある方へ
生活支援員のコツは“自分の当たり前”を捨てること
正論は、時に現場を凍らせる。100点満点の支援より、60点の「まぁいいか」が強いワケ
“私はこう思います”が支援を変える。押しつけない伝え方のコツ
本音を話してもらえない…と悩む生活支援員さんへ
生活支援員として働いて感じた“理想と現実”|現場で感じる3つの難しさ
勤続15年、生活介護事業所で働く現役の生活支援員です。ケアマネージャー、介護福祉士、小学校の教員免許などを持っています。
ご利用者さんの悩みを言語化したり、わかりやすい言い換えに自身があり、ご利用者さんからは「説明がわかりやすい」「(個別支援計画の)言葉が丁寧」という評価を頂いています。
ABA(応用行動分析学)をベースにしたアプローチが得意で、「どのように環境を整えていくか」を入口に支援を組み立てています。ABAについては、こちらのサイトが非常にわかりやすいのでおすすめです👇️





コメント