ケース会議で何を話せばいい?支援員の発言テンプレ5選|役割から考える会議の関わり方

生活支援員ための「会議・記録スキル」

ケース会議に参加するとき、

「何を話せばいいのかわからない…」
「的外れなことを言ってしまいそうで不安…」

と感じたことはありませんか?

私自身、生活支援員として働き始めた頃は、
「持っている情報を漏れなく話さなければ」と考えてしまい、
全体の発言の流れを止めてしまった経験があります。

ですが、生活支援員を15年続ける中で、
“どんな場面で、どんな発言をすればいいか”が少しずつ見えてきました。

そこで今回は、現場で実際に使っている、
ケース会議の発言テンプレを5つのシーン別に紹介します。

この記事を読むと

・ケース会議での発言のパターンがわかるようになります
・自分の役割を知ることで、自信を持って発言できるようになります
・会議への関わり方が具体的にイメージできるようになります


ケース会議、役割の決め手は”レジュメ”

ケース会議の発言は、アドリブで考える必要はありません。

実は、会議招集の時点で、ある程度「自分の役割」を決めることができるんです。

その決め手は”レジュメ”。
事前資料を読むことで、発言に対する不安が軽減できます。

”会議の全体像を伝えるレジュメ”の書き方については、こちらの記事をご覧ください👇️


① 利用者さんの「強み」や「意欲」を共有する

よくある現場の場面

支援方法の話し合いになると、
どうしても「課題」や「問題点」に話が偏りがちです。

生活支援員は、現場の最前線でご利用者さんと関わる、
言わば「ご利用者さんの強みを知るエース」です。

対象となるご利用者さんの、「良いところ・できること」を、
いくつかメモしておくのがおすすめです。


発言テンプレ

「Aさんは、ゴミ拾いの活動で、自分から用意しようとする様子が見られています」

「Aさんは”お願いします”と”ありがとう”があると、笑顔で取り組んでくれます」


現場エピソード

身体機能の低下が顕著になってきたご利用者さんの、
ケース会議に参加した時の話です。

”危険箇所に対してどのような介助をするか”という流れで議論が進んでいる中で、
「普段の雑談の中で、『本当はもっと外を歩きたい』と本音を漏らされていました。意欲は衰えていないと思います」
と伝え、介助ありきの支援について疑問を投げかけることができました。


② 環境設定や「具体的な関わり方」を提案する

よくある現場の場面

「何を支援するか」ははっきりしているけれど、
「どう支援するか」が決まらないことがあります。

そんな時のために、生活支援員として、
「普段の生活の中で実践しているコツ」をまとめておくと◎。


発言テンプレ

「Aさんは、着替えの場面で、靴下⇒シャツ⇒ズボンの順で着替えています」

「Aさんは、紙に文字で書いて見せると、感情が高ぶっている時でも伝わりやすいです」


現場エピソード

自傷行為があるご利用者さんについて、緊急で開催されたケース会議に参加した時の話です。

確信はなかったんですが、「〇〇(アニメソング)を歌い終わった後に、自傷行為が見られる気がします」と発言した所、他の支援員も同じようなケースを目撃していました。

結果的に、再アセスメントにつながりました。


③ 客観的な事実を、数字で伝える

よくある現場の場面

「よく起こります」
「ほとんどできません」

など、頻度や量が共有できないことがあります。

そんな時、ご利用者さんのことをよく知る生活支援員が、
「客観的な事実を、数字で伝える」ことができると、
認識のズレを最小限にすることができます。

トイレや食事について、知っていることを「数字に落とし込んで」おきましょう。


発言テンプレ

「ここ1週間で、5回”自分からトイレに行きたい”と伝えてくれました」

「食事介助については、毎食最後のひとくちを手伝っています」


現場エピソード

ご家族さんから「歯磨き後にうがいができるようになってほしい」という要望があった、あるご利用者さんの支援ついて、意見を求められたときのことです。

「1週間のうち、4回歯磨き介助に関わりました。そのうち、2回うがいができました。」

と伝え、認識を統一することができました。


④ リスク管理と「本人の尊厳」のバランス

よくある現場の場面

リスク管理の観点から、ご利用者さんの安全を優先するあまり、
制限が強くなってしまうこともあります。

特に、多職種が連携して係る場合には、ご利用者さんの普段の様子を知っているかどうかで、支援の方向性が変わることもあり得ます。

議論の方向性を正すというよりも、再検討を提案する際には、
「ご利用者さんが何気なく話してくれたこと」を伝えることが大切です。


発言テンプレ

「安全面は大事ですが、Aさんには“自分で靴を履きたいという気持ち”があります」

「リスクを減らしつつ、できる範囲でAさんの希望を取り入れる方法はないでしょうか?」


現場エピソード

個別のケース会議ではありませんが、定例の職員会議で、
「ご利用者さんの日中の過ごし方」について話し合っていたときのことです。

「”何かの活動をしている=素敵なこと”という考えはわかりますが、”何もしないことを楽しんでいる”という視点を持つことも大事だと思います」
という主旨の発言をしたことがあります。

具体的に何かが変わった、ということはありませんが、
別な視点を提供することができたことは、意義あることだったと思っています。


⑤ 記録に残りにくい「非言語的な変化」を伝える

よくある現場の場面

ケース会議に限ったことではありませんが、
生活支援員として、ご利用者さんの「言葉にならない言葉」を、
言語化して代弁することも必要です。

特に、ケース会議の場では、
「ご利用者さんの言葉ではないコミュニケーション(=非言語コミュニケーション)」について、
確認しておくのがおすすめです。


発言テンプレ

「〇〇の曲を聞くと、表情がやわらかくなります」

「何かを伝えたい時は、支援員の近くに行って顔をじっと見つめてくれます」

現場エピソード

自分で自分の顔を叩いてしまうご利用者さんについて話をしていたときのことです。
「なぜ顔を叩くのか」という話になった時、

「誰かに声をかけられた時には”左頬”を、1人で過ごしている時には、誰かの方を向いて”顎のあたり”を叩いています。」と伝えました。

そこから、「顔を叩く場所によって、伝えたい意味が違うのではないか」という見立てにつながりました。


発言に迷ったときは「普段の関わり」を振り返る

ここまで紹介したように、
ケース会議では、「生活支援員としての役割」があります。

  • 強みを伝える
  • 普段の関わり方を提案する
  • 事実を整理する
  • バランスを問いかける
  • 非言語的コミュニケーションを言語化する

👉このどれか1つができるだけでも、発言の質は大きく変わります。


発言を支えるのは「レジュメ」です

ここまで発言のテンプレを紹介してきましたが、

実は、発言のしやすさは「レジュメの作り方」に大きく左右されます

  • 何を話す会議なのか
  • どんな流れなのか
  • 何を求められているのか

これが明確であれば、発言もしやすくなります。

より実践的な、レジュメの作り方を知りたい方はこちら👇️


まとめ

ケース会議での発言に迷ったときは、
「何を話すか」ではなく「生活支援員としての役割」を意識してみてください。

現場の最前線で、ご利用者さんに向き合う
「一番の理解者のひとり」として、

  • 強みや意欲を伝える
  • 普段の関わり方を提案する
  • 客観的な事実を共有する
  • 尊厳とリスクのバランスを考える
  • 非言語的コミュニケーションを言語化する

この5つを意識するだけで、
会議への関わり方が大きく変わります。

最初はうまく話せなくても大丈夫です。

少しずつ、「自分の言葉で伝える経験」を積み重ねていきましょう。

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