生活介護の現場では、
「予定変更が苦手」というご利用者さんが、
一定数いらっしゃいます。
そんな時、私たち支援員は、
「急な変更は本人の負担になるかもしれない」
「できるだけ早めに伝えよう。」
と考えることが多いのではないでしょうか。
もちろん、それはとても大切なことです。
しかし私は現場で支援を続ける中で、
時間の感覚は、支援者とご利用者さんで違うのかもしれない。
と感じるようになりました。
今回は、医学的な根拠がある話ではありませんが、
私自身が現場で感じている一つの考え方として、
お伝えしたいと思います。
この記事を読むと
・時間の感覚には、個人差があることがわかります
・変更の伝え方と同じくらい、変更のタイミングが大切だと分かります
・「その人の1日の始まり」について考えるという視点が身に付きます
“1日”の始まりは、人によって違うのかもしれない
この感覚を言葉にするのがとても難しいのですが。
私たちは、午前0時を境にカレンダー上の日付けが切り替わり、
睡眠によって、今日と明日の境目を作っているのではないでしょうか。
日付をまたいで起きていても、感覚的にはまだ「今日」だと思います。
では、この感覚はすべての人に当てはまるのでしょうか。
私が関わっているご利用者さんに、
「常に明日の予定を確認したい人」がいます。
今日のお昼を食べ終わった瞬間から、明日のメニューをチェックする。
31日に施設に来ると、朝一番にカレンダーを翌月にめくってしまう。
その後利用者さんの行動を見ていると、
朝起きてから寝るまでが”今日”というわけでなく、
「本人なりの境界線」があるのでは、と感じます。
本人にとっての”時間の流れ”がある
そこで私が考えるようになったのが、
「本人にとっての時間の流れは、私たちとは違うのかもしれない」
ということです。
私たちは、「明日の予定は明日のこと」
という感覚の中で生活しています。
でも、ご利用者さんによっては、
明日の予定が、今日の朝には始まっていることも、
あるのではないでしょうか。
もしそうだとすれば、
支援者とご利用者さんの間に
「時間的な感覚のズレ」が生じていることになります。
もちろん、すべての方に当てはまるわけではありませんが、
私が現場で感じている一つの可能性です。
「急」の基準は、人それぞれなのかもしれない
これは、私自身の経験ですが、
外部講師の都合で、翌日の予定が急きょ中止になったことがありました。
私の施設には、「急な予定変更が苦手」なご利用者さんが、
数名いらっしゃるのですが、
・スムーズに変更を受け止めることができた人
・不穏になってしまった人
伝えた時の受け止め方はそれぞれでした。
この経験から、ご利用者さんそれぞれに、
「急」の基準があるのではないかと考えるようになりました。
私が意識していること
それ以来私は、
「ご利用者さんにとっての”今日と明日の境目”」
を意識して関わるようになりました。
こうすれば良い、
という絶対的な正解があるわけではありませんが、
・今日、明日の概念がないかもしれない
・変更を受け止めるのに、数日かかるかもしれない
・時間ではなく”行動”が区切りになっているかもしれない
そう考えることで、
「相手にとっての”急”はいつなのだろう」
という視点で考えることができるようになりました。
まとめ
私は、予定変更の支援で大切なのは、
「特定の期日までに伝えること」ではなく、
「その人にとっての『急』を知ろうとすること」
だと考えています。
支援者が、「十分早く伝えた」と思っていても、
本人は「急」と感じているかもしれません。
もし今関わっているご利用者さんの、
予定変更で混乱が続くことがあれば、
伝え方だけでなく、
「いつから、その予定が本人の中で始まっているのだろう。」
という視点で考えてみると、
新しい支援のヒントが見つかるかもしれません。
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勤続15年、生活介護事業所で働く現役の生活支援員です。ケアマネージャー、介護福祉士、小学校の教員免許などを持っています。
ご利用者さんの悩みを言語化したり、わかりやすい言い換えに自身があり、ご利用者さんからは「説明がわかりやすい」「(個別支援計画の)言葉が丁寧」という評価を頂いています。
ABA(応用行動分析学)をベースにしたアプローチが得意で、「どのように環境を整えていくか」を入口に支援を組み立てています。ABAについては、こちらのサイトが非常にわかりやすいのでおすすめです👇️





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