
この記事は、現役生活支援員として働く中での「気持ち」を書いた記事です。
支援テクニックではなく、“現場で働く人あるある”に近いかもしれません。
「人と関わる仕事がしたい」
「利用者さん一人ひとりに寄り添った支援がしたい」
そんな思いを持って、生活支援員の仕事を始める人は多いと思います。
私自身もその一人でした。
実際に働いてみると、充実感を感じる場面はたくさんあります。
その一方で、15年近く現場で働く中で、
「理想と現実のギャップ」を感じる瞬間も少なくありませんでした。
今回は、生活支援員として働く中で感じている、
“現場の難しさ”について、現役支援員の視点で書いてみたいと思います。
【📌現場って”思った以上に泥臭い”と痛感している私のプロフィールはこちら】
① 収入面|報酬体系に左右される現実
感じ方は人それぞれという前提で、
生活支援員の仕事は、決して楽な仕事ではありません。
食事介助や排泄介助などの身体的な負担もありますし、
利用者さんとの関わりの中で、
精神的に気を張る場面もあります。
それでも続けている人が多いのは、
「この仕事が好き」という気持ちだと思います。
ただ現実として、福祉の仕事は、
“頑張った分だけ収入が大きく増える仕事”ではありません。
「質の良いサービスを提供する代わりに、サービス料を2倍にしよう」
というわけにはいきません。
もちろん事業所ごとの差はありますが、
基本的には国の報酬体系に大きく左右される仕事です。
「今月は、普段よりもトイレ介助の回数が多かった」としても、
それが直接収入に反映されるわけではありません。
生活を支える仕事として考えた時に、
理想とのギャップを感じることはあります。
② チーム支援の難しさ|自分の気持ちと方針が一致しないこともある
生活支援員の仕事は、“一人で完結する仕事”ではありません。
個別支援計画という、”その人の支援方針をまとめた資料”をもとに、
チーム全体で支援を進めていく仕事です。
だからこそ、自分一人の考えだけでは動けない場面もあります。
実際のケースとして、靴を履くのが苦手なご利用者さんがいました。
チームとしては、
「できる部分だけを手伝う」という方針で動いていましたが、
ある生活支援員から、
「最初から最後まで手伝ったほうが、ご利用者さんの負担も減るし、その分他の活動に時間を使えるのではないか」
と相談されたことがあります。
チームで支援する以上、統一した対応はとても大切です。
ただ、自分の考えとのズレを感じた時に、もどかしさを感じることは正直あります。
特に経験を積むほど、「自分なりの支援観」が少しずつできてくるので、
その分葛藤する場面も増えていくように感じます。
③ 「急な欠員」のリアル|人手不足の中で回している現場も多い
福祉の仕事と聞くと、どうしても人手不足の問題をイメージする人も多いと思います。
実際に、現場で働いていて強く感じることがあるのは事実ですが、
単純に「職員が少ない」というだけではありません。
職場によりますが、生活支援員は、
子育て世代や家族の介護をしている職員も多い仕事です。
そのため、
- 子どもの発熱
- 家族の体調不良
- 家庭の事情
などで、急に休まなければならないこともあります。
もちろん、それ自体悪いことではありません。
自分自身も体調を崩すことはありますし、
お互いにサポートし合うのがチームだと思っています。
ただ、泥臭い現実として、急な欠員が出ると現場はかなり大変になります。
限られた人数で支援を回す中で、
「本当はもっと丁寧に関わりたい」
「利用者さんの話をもう少し聞きたい」
と思っていても、目の前の支援を回すことで精一杯になる日もあります。
このあたりにも、理想と現実のギャップを感じることがあります。
まとめ|理想と現実のギャップがあるからこそ、見えるものもある
生活支援員の仕事は、理想だけでは続けられない部分があります。
収入面、チーム支援、人手不足。
実際に現場で働いてみて初めて見える難しさもたくさんあります。
ただ、そのギャップがあるからこそ、
「もっとこうしたい」
「少しでも良い支援につなげたい」
という思いにつながることもあります。
また、すべてを抱え込みすぎず、“受け流す力”を少しずつ身につけていくことも、長く働くうえでは大切なのかもしれません。
理想と現実の間で悩みながらも、今日も現場で頑張っている支援員さんは多いと思います。
この記事が、少しでも「自分だけじゃない」と感じるきっかけになれば嬉しいです。
こんな記事も読まれています
ご利用者さんへの対応、人間関係、支援の悩み、セルフケア、働き方など、
生活介護の現場経験を記事にしています。
▼同じように悩んだことがある方へ
正論は、時に現場を凍らせる。100点満点の支援より、60点の「まぁいいか」が強いワケ
生活支援員が目指すのは、「ドラマ」じゃなくて大丈夫
生活支援員の仕事に、無理に“やりがい”を見つけなくてもいいと思う理由
現役生活支援員が語る、割り切れない私の割り切り術
生活支援員の「なんで分かってくれないの?」の背景にある、“普通”のズレ
勤続15年、生活介護事業所で働く現役の生活支援員です。ケアマネージャー、介護福祉士、小学校の教員免許などを持っています。
ご利用者さんの悩みを言語化したり、わかりやすい言い換えに自身があり、ご利用者さんからは「説明がわかりやすい」「(個別支援計画の)言葉が丁寧」という評価を頂いています。
ABA(応用行動分析学)をベースにしたアプローチが得意で、「どのように環境を整えていくか」を入口に支援を組み立てています。ABAについては、こちらのサイトが非常にわかりやすいのでおすすめです👇️




コメント